基本に戻ろう 絞りと被写界深度
2 Share Tweet絞りを自在に調整して、もっとクリエイティブになろう。それから、写真に対する絞りの影響の中で誤解されることが最も多い、ボケについてもマスターしよう。
この前の「 基本に戻ろう 」では、少しだけ嘘を言った。嘘も方便ってやつだけどね。混乱させたくなかったんだ。
フィルム感度、絞り、そしてシャッタースピードという三大要素は異なる設定にすることができるのは確かだし、正しく計算を行えばバランスはよくなって、ネガに完璧に露光できるのも確かだ。(ぼくの言っていることは ここ に書いてあるよ) でも、出来上がる写真はいつも同じじゃない。写真は影響を受けてしまう。
絞り値が違えば、レンズと絞りによって写真は変わる。一般的に、絞り値を選ぶときに光をもっと入れたいときは、絞りを開く。 (例えば、周りが比較的暗いとき。 手ブレ が入らない範囲でシャッタースピードをできる限り遅いものにして、絞り値を下げて、絞りを開くんだ)
次の写真で気づくと思うけど、絞りには副作用がある。 被写界深度 をすごく損なっているんだ。
カメラで完璧に焦点を合わせられるのは、距離の近い一部分だけだ。でも、焦点を「合わせることのできる」範囲には幅がある。焦点が合っている部分の近くから遠くまで。この幅が、被写界深度だ。簡単に言うと、F1.4やF1.8みたいに絞りの値が低いと、被写界深度も浅くなる。F22だと、被写界深度はすごく深くなるんだ。
これを知れば、この効果について考えられるようになるし、実際に使えるようにもなる。被写体に写真の焦点を合わせて、背景はぼやけさせたかったら、シャッタースピードを速くして、絞りを大きく開くといい。この撮り方は静物や肖像写真に向いているよ。
逆に景色を撮っていて、できる限り多くのものに焦点を合わせたいときには、絞りを閉じるといい。焦点はほとんど無限になる。
大体のルールとして、被写界深度は焦点のぴったり合っている場所の手前に向かって3分の1まで、奥に向かって3分の2までだと言われている。これが本当なら、ゾーンフォーカスのできるカメラ (Olympus Trip 35、LCAなど) は被写界深度が深くて、距離を低く見積もる必要がなく、むしろ多く見積もるというリスクを負えることになる。
これは、Lubitel、オリジナルのLC-A、それから多分スメナみたいな、設定を変えられるカメラを持っているロモグラファー全員が使えるコツだ。でも、ZenitsやPrakticaなんかの一眼ユーザーにも本当に役に立つよ。
今月の「基本に戻ろう」を終える前に、よく誤解される ボケ についても話そうと思う。ボケっていうのは、写真の中に見える光の部分の形じゃない。「写真の中の、焦点の合っていないぼやけている部分、もしくはぼやけている部分の美しい雰囲気」だ。
一般的なセオリーでいくと、ボケは柔らかい感じで、焦点の合っている部分に注目してもらえるようなものであるべきだということになるけど、ぼくにはそれってルールみたいに聞こえる。そして、ルールは破られるものだよね。
ぼくの気に入っているレンズの1つが、Prakticaの35mmのワイドレンズだ。これには安い5枚の羽根の絞りがついている。絞りを開いて撮ると、ボケのない背景では、この形がくっきり、はっきりと分かるよ。この写真では、大きな五角形が1つはっきりと見える。これはそっちに目が行ってしまうし、望ましくない。っていうルールが本当なら、どうしてこの写真がぼくの今まで撮った中で1番人気なんだ?
来月はフィルターについて見ていくよ!白黒写真がフィルターによってどんな風に素敵になるのか、カラーフィルムの場合はどんな風になるのか。
もっと情報がほしい人は、これを見てね。 被写界震度 、 Dumetier 、 ボケ )
基本に戻ろう は写真のフィルム技術に関する知識を少しだけ伝えようという意図でAdam Griffithsが毎月行っている、コツの紹介シリーズです。毎回基礎的なテーマを選び、手早く簡単な言葉で説明してくれます。(可能な場合は例も添えてあります)
2013-08-25 #gear #チュートリアル #tipster # # #back-to-basics # # # # # # # # # # adam_g2000 の記事
翻訳 tea-tea
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