映画のワンシーンのような写真を撮る5つの方法
2 Share Tweet世界中から錚々たる個性派監督や巨匠達が顔を揃えた2015年カンヌ映画祭は、とても刺激的なものとなりました。映画監督達の迸る才気に掛かれば、動かぬはずの静止画も、物語に牽引されて動き出すかのようです。さぁ、ライトとカメラの準備は良いですか?では、アクション!
写真にミステリアスな要素を加える背景ストーリーを設定する
大まかに言えば、フォトグラファーの頼りにするものは、物事がどのように生じ、どのような外面をしているのかということです。しかし想像の力を借りれば、何の変哲もない場面をまるで映画のワンシーンのようにしてしまう事も可能です。トンネルはいまにも幽霊でも現れてきそうな場所に、廃墟となったビルは隠れ家に、一輪の花は憎しみの表現に、それぞれ変身させる事が出来るのです。下の写真を見た時、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。
登場人物が憑かれたように眺めている物を意識する
酒場に佇む孤独な男性が、ワインをもう一杯頼むか考えているところでしょうか?
こういったストーリの見える対象を、映画のような背景に乗せてみましょう。ソフトフォーカスの光と、アングル、そしてムードのある色彩を上手く活用して下さい。
ムードを確立する
物語映画の成否はオープニングで作品のムードを確立出来るかどうかに掛かっています。ロケーションと季節感を表す要素が、観る者をストーリーへと引き込むのです。タングステンフイルムの味付けは、寒い冬を連想させるでしょう。壁の落書きが示唆するのは青春と反抗のテーマ。また或る種のアングルは、キャラクターが生活している、或いは隠れている場所を我々に仄めかしています。
アクション中の人を写し撮る。但し近づくのは少しづつ
フイルムカメラの難しさは、個人の生活に対する適切な距離感覚にあります。偏執的な覗き見を思わせるクローズアップと、ストーカー的視線を感じさせるロングショットの橋渡しをしてくれるのが、中距離からの撮影です。
ロケーションハンターの鋭い目を磨く
世界を写し撮るもので無ければ、フイルムとは一体何でしょうか? そして、世界を新たに体験させてくれないならば、写真は一体何の為に存在するのでしょうか?
2015-06-08 #lifestyle K. Aquino の記事
翻訳 phzzico
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