愛と若さ、そして人生:Paolo Raeliへのインタビュー

Paolo Raeliはイタリア/オランダのフォトグラファーで、友人たちと過ごしている瞬間から物語性溢れる作品を生むことに長けています。今回のインタビューでは、彼の魅力的な作品の背景やインスピレーションの源、写真が彼の人生に与えた影響について聞いてみました!

© Paolo Raeli

こんにちは、Paolo!あなたが身の回りの出来事を写真に撮るようになったのはいつ頃からですか?

こんにちは。写真を撮るようになったのは17歳くらいの頃だったと思います。当時、僕の周りでは色んなことが変わり始めていたし、とても特別な人と出会って想い出以上のものを残したいと思うようになったんです。だから、想い出を形に残せるように写真を撮り始めました。

© Paolo Raeli

写真を始めてから生活に変化はありましたか?

信じられないくらいたくさんのことが変わりました!僕はいま22歳だけど、昔のことを思い返すと優しい気持ちになります。以前は今よりもずっとナイーブで無謀で、それを証明している写真もいくつかあるんです。今でも時々はナイーブですが、精神面は成長したと思います。それに、コペンハーゲンやローマ、ミラノ、ベルリンなど、色んな場所へ行ったり住んだりするようになりました。

あなたの写真スタイルにもっとも影響を与えたものはなんですか?

写真が生活の大部分を占めるようになってきて、他の人の作品と区別できるように自分の作品に独特な特徴が必要だと感じるようになったんです。なので、写真のスタイルについてはだんだん考えるようになりました。僕はライラック色と夕日が好きだったので、いつも写真にいれていたんです。それがだんだんと、このような幻想的な紫がかった色合いになりました。今では名前が載っていなくても僕の写真だと気づいてくれる人もいて、大変嬉しく思います。

© Paolo Raeli

若者たちの親密でロマンチックな瞬間を写した作品が多いですよね。若さや愛をテーマにしようと思ったきっかけはなんですか?

僕はそれを本当に美しいと思うんです。だって、今しかない瞬間だから。詩人のJack Kerouacも同じようなことを書いていていました。愛も若さもゆっくりと消費されます(それが人生です!悲しいことではありません)。僕はそれを写真に残す特権をもらえて、とても光栄に思います。人生にインスパイアされることは多いですが、なかでも愛や若さは素晴らしいインスピレーションの源です。

© Paolo Raeli

お気に入りのカメラはなんですか?

両親が長年使ったカメラで、僕にとっても一番のカメラがNikon d800です。どんなときにも良い写真を写してくれるんです。

写真家として一番苦労することはなんですか?

良い写真を撮るためのシチュエーションを見つけることが難しいですね。僕は経験も少ないし、10年後には忘れてしまっていそうな写真を撮っていることもあるので、いつも自分は退屈な人間だと思うんです。そう思ってしまうときには撮影した写真を見返して、自分を悲嘆するのではなく、より良いものを撮れるように頑張ろうと自身を奮い立たせるんです。

© Paolo Raeli

写真以外に自分を表現する手段を選ぶとしたら、何を選びますか?

音楽かな。僕はいつも歌っているんです。友達が我慢できないくらいに(笑)歌ったり作曲したりしてみたいですね。

Instagramでは多くの方にフォローされていますね。観客の支持を維持し続ける投稿の秘訣はなんでしょうか?また、SNSから学んだことはありますか?

良い質問ですね!流行は常に変化し続けているので、何年間も観客の気を惹くのは難しいんです。僕はなるべくフォロアーとの繋がりを大切にしたいと思っています。僕の写真のメインテーマは愛と若さ、幸福や悲しみ、冒険や旅行の楽しみ、若者が語ること、夢見ることすべてです。僕が学んだこと(そしてこれからも強調したいこと)の一つは、インターネット上で目にするものがすべて真実とは限らないということです。

僕の人生はまるで美しい映画みたいなんだって思ってる人もいますが、そんなことはありません。もちろん嫌な日、退屈な日、何でもない日もありますが、Instagramを見ている人たちにはそうみえないのでしょう。大事なのは冴えない日があっても、真剣に人生と向き合うことを忘れないことなんです。SNSにはいい側面もありますが、現実とは異なる世界を写していることもあるので注意が必要です。

© Paolo Raeli

写真を通じて表現したいことはなんですか?撮影していて一番楽しいことは何ですか?

特に愛をテーマにしながら、10代の若者の持つあらゆる感情や美しさを大切にしたいと考えています。僕は友人たちのラブストーリーを写真に撮ることが本当に好きなんです。それはカメラで撮影する価値のある美しい瞬間だし、観客は作品を通じて彼らの目線でその物語をみることができるんです。

© Paolo Raeli

写真は一人の人間として、そしてアーティストとしてのあなたにどんな影響を与えましたか?

写真は私の人生を大きく変えてしまいました。変に聞こえるかもしれませんが、日が昇ってから暮れるまでの光の変化を感じとれるようになり、それまでは見ることのできなかったものを見ることができるようになったんです。それまでは気にも留めていなかったことをです。今までは気づかなかった細部の事象に、僕はどんどん惹き込まれていきました。より人生を享受できるようになって、写真には感謝しています。 

© Paolo Raeli

Paolo Raeliの1日について紹介していただけますか?

色んな日があるから一言ではいえません。特別な日はInstagramの写真からご覧いただけるので、一番ノーマルな日を紹介したいと思います。普段は海まで散歩に出かけて、ただ水の音に耳を澄ましたり、スケッチブックに絵を描いたりしています。いつもカメラを持ち歩いているので、写真を撮るために立ち止まることも多いですね。

挑戦してみたいロモグラフィーのカメラはありますか?

Lomo LC-A+ を試してみたいです!


記事内の写真はすべてPaolo Raeliの許可を得て掲載しています。彼の作品をもっと観たい方は Instagramホームページ もチェックしてみてください!

2017-02-25 #people Ivana Džamić の記事

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