シンガポールの写真家・Jen PanとPetzval 85の気まぐれな結びつき

情熱を共有するライフスタイルは、自身の家族への愛情がきっかけで写真家への道を進み始めたJen Panのアーティスト魂に火をつけます。かつては家族のものであった写真は、いまや変わり続ける世界のなかで決して変わらない親の子供への愛情を満足させるビジネスとなりました。

このインタビューでは、JenとPetzval 85 Art Lensの気まぐれな結びつきによって生まれた素晴らしい作品をお楽しみください!

© Jen Pan | Jen Pan Photography

まずはじめに簡単な自己紹介をお願いできますか?

Jen Panとう名前で普段はJenと呼ばれています。赤ん坊や家族に特化したシンガポールの写真家です。子供が何を考え、感じているのか完璧に知ることはできませんが、彼らは壁を持たないので写真には真実が写るんです。

写真を始めたきっかけはなんですか?

自分の子供の写真を撮り始めて、子供たちの無垢で天使のような表情を写すことに夢中になったんです。写真はその瞬間の想い出や感情を残してくれて、子供が成長した後でも見返すことができます。子供がどんどん成長してあっという間に腕に抱かれていた小さな赤ん坊ではなくなってしまうことに気が付くと、このような記録写真はとても大切なものになります。時間は巻き戻すことができないので、当時の無邪気な笑顔は写真でしか振り返ることができないことに子供が成長してから気づいたのでは遅すぎるんです。

私はそのように信じているので、自分の持つ情熱と技術を同じ想いを持つ人のために活用したいと考えています。

© Jen Pan | Jen Pan Photography

ご自身の写真家としてのスタイルについて説明していただけますか?

赤ん坊や家族を撮影するカメラマンとして、リアルな瞬間を追い求めています。常に写真家としてではなく、ストーリーテラーとして彼らの家族同士の絆を記録しているんです。写真家のなかには私たちの作品を芸術的で超現実的だという人もいれば、感情的で純粋なものだという人もいます。個人的には、見た目だけでも感情だけでもなく、その両方が入り交ざったものだと思います。どちらも同様に大切な要素で、そのバランスをうまくとることで素晴らしい物語が生まれるのです。

作品に影響を与えたモノ/人物を教えてください。

映画、想像力、子供たちが描いた絵。1800年代の古典絵画に影響を受けた頃もありました。自分とは違うジャンルのものにインスピレーションを求めることが多いですね。

写真家としての信念はありますか?

常に語り続けることです。美しい背景の前で被写体がカメラに向かって微笑んでいるイメージでは、10年後にクライアントや被写体が見返しても何も感じないでしょう。なので、私はそのような「私をみて」と言わんばかりの写真はなるべく撮らないようにしています。

良い写真を定義するとき、これまでは細部まで構成が行き届いた、端から端まで鮮明なイメージを撮ることがトレンドとされていました。ですが、個人的には動きと感情を使って物語を語る、写真の基本にフォーカスするほうが好きなんです。その点ではPetzval 85は素晴らしい働きをしてくれました。

© Jen Pan | Jen Pan Photography

ご自身の作品の中で成功したものやお気に入りのプロジェクトはありますか?

成功したプロジェクトの一つは、母乳育児への意識を高めるために制作した写真シリーズです。この コンテンツは、さまざまな環境において十分なサポートがないことで多くのストレスに直面し苦労している母親たちを励まし支えるためのものです。

最近では Straits Times, New Paper (表紙)、ZaoBao、 WanBaoAsiaOneChannel 8Live Interview on Channel News Asia 等で特集されて、国際的なものでは CosmopolitanDailyMail UKHuffington 、 CCTV 、 YahooMetro UK 、 Flipboard 、 TelegraphHerWorldPopSugar など多くのメディアで取り上げて頂いています。

お客様は世界中の子供を持つ親の皆様でおよそ1000万人に達しました。FB投稿には10万以上のいいねやシェアを頂いています。

© Jen Pan | Jen Pan Photography

デジタルとアナログはどちらを好みますか?違いはあるでしょうか?

どちらも使いますが、特に撮影に対する違いはありません。どちらもそれぞれの美しさがあるので、普段は被写体や自分の作りたいイメージに合わせて選んでいます。新しいFujifilmの中判ミラーレスカメラには期待しています。すべてのレンズが使えるようになったら、あのカメラに移行するかもしれませんね。

Petzvalレンズでの体験についてお聞かせください。面白かったことや難しかったことはありますか?

私が直面した課題の1つは、仕事での撮影にマニュアルフォーカスレンズを使用することでした。 私の被写体のほとんどは幼い子供で、彼らはじっと止まっていることができません! だから、彼らが素早く動いてしまうと感情を捉えることに集中してフォーカスを合わせることができませんでした。 ですが、うまく撮影できたときにはお客様にも他のイメージとの違いが一目でわかるほど非常にユニークな作品を撮ることができました。 芸術的、シュール、そして幻想的。これが 私がPetzval 85レンズで初めて撮影した体験から思い浮かぶ3つの単語です。

Petzval 85で撮影したもののなかでお気に入りの写真はどれですか?理由もお聞かせください。

© Jen Pan | Jen Pan Photography

芝生が美しいボケを描いて重力に逆らって突き進んでいるようにも見えるのに、観客の目を被写体に惹きつけてしまうところがとても気に入っています。

Petzval 85 Art Lensで一番気に入っている点は?

被写体の後ろの美しい円形のボケがとても気に入っています。私のプライベートな作品の多くは気まぐれな想像に基づいているので、このレンズの描く雰囲気は私が探し求めていたものにぴったりでした。Petzval 85で撮影したイメージは私の物語をよりよく伝え、観客を私の世界に惹き込んでくれる、夢みたいな力を持っているように思います。

Petzval 85 Art Lensはどのようなプロジェクトに適していると思いますか?

他のレンズや画像編集では再現できない、シュールでユニークなイメージを写したい方にお勧めのレンズです。レンズのコツを掴めば、非常に個性的な作品を作ることができますよ。いま依頼されているプロジェクトでも、Petzvalで小さなシリーズ作品を撮影してみたいと考えています。

© Jen Pan | Jen Pan Photography

初めてこのレンズを使う方へアドバイスをお願い致します。

慣れるまでは大変かもしれませんが、容量を掴めばとても使いやすいレンズです。昔からよく言うように、「習うより慣れろ」ですよ。 マニュアルレンズ初心者の方には動きの速い被写体で85mmのフルマニュアルフォーカスを使うのは非常に難しいと思うので、まずは動かない被写体で練習することをお勧めします。

Petzval 85 Art Lensを使いこなすためのコツはありますか?

フラットな光ではなく、光と影がある場所のほうがレンズの特徴がうまく現れます。より効果的にボケを生むことができるはずですよ。

今後の予定はなにかありますか?

2017年は私たちは別の課題に取り組む予定です。それは、シンガポールの母親が直面している妊娠後のうつ病に関することです。 是非そちらのプロジェクトもチェックしてみてください!

© Jen Pan | Jen Pan Photography

2017-05-07 #gear #people Crisselda Robles の記事

New Petzval 85 Art Lens

シャープさと中央の明瞭さ、強い彩度、背景に渦巻くボケ、アートフルなビネットや、浅い被写界深度等の特徴的な写り。

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