「その一瞬」を求めて:Ryan Scott Grahamへのインタビュー
1 Share Tweet感覚や感情をひとつのフレームに写し込むことが、写真に魅了され続けている理由だと明かす、Ryan Scott Graham。
ミュージシャン、アーティストとして活躍する彼の「アナログ」に込める想いとは。
Ryan Scott Graham はアメリカを拠点とするロックバンド、 State Champs のメンバーとして活躍する傍ら、彼のインスタグラム @ryanscottgraham ではツアー中や日常をフィルムで切り取った写真が人気となっている。
── こんにちはライアン!ロモグラフィーのマガジンへようこそ。自己紹介をしてもらえますか?
どうも、 Ryan Scott Grahamです。デトロイトの郊外で育って、今はロサンゼルスに住んでいるよ。好きなものは音楽とフィルムフォトグラフィー、あとはビンンテージのTシャツかな。今は二つのバンドを掛け持ちしていて、ツアー中の時とかは「思い出す価値のある瞬間」を写真に収めるようにしている!
── フィルムとはどうやって出会ったの?
バンドのツアー中に、まだ挑戦したことがない、クリエイティブなことを探っていたんだ。初めて出会った人、初めて行った場所、初めて経験すること、常にカメラを持ち歩くようにしているよ。一緒に旅をするState Champsのメンバーとフィルムの相性も抜群だね。フィルム写真は、自分の経験を視覚としてまとめられるのがユニークだと思うんだ。そのことに気づいたとき、「なんで今までやってこなかったんだろう」と自問自答したよ!フォトショップやレタッチソフトの知識なんかいらない。見たものをそのままフレームに収める。そんな神秘性に惹かれたのかもしれない。
State Champsとして世界を駆け巡っているよね。メンバーと旅をする中で、一番好きなことは?
旅の中で生まれるストーリーは僕の原動力になっているよ。だからツアーの時、メンバーと旅をすることは自分の仕事には大きな影響を与えているんだ。新しい出会いや、場所でおぼえる興奮を写真に収めたくて、もうカメラ無しでは外に出れないよ。
── お気に入りのロモグラフィーの商品は?
LomoChrome Purple かな!どんな写真になっているのか現像されるまで全然予想がつかない、そんなフィルムのチャーミングさがこのフィルムにはとても詰まっているよね。
── この写真について教えてくれる?
日本を観光していた最後の日に撮った写真かな。フライトの時間が夕方だったこともあって、あまりその日はどこを回ろうとかプランを立てる時間がなかったんだ。だから早起きして近くの街をぶらぶらしてみたんだ。特に日本独特の細い路地はなぜか興味深かったね。二つのビルの間から見かけた自転車に乗った人に思わずシャッターを切った。まるで映画のワンシーンのような光景だったんだ。
何気ない日常の中にも、なにかがひっかかる瞬間ってあると思う。直感のようなものは僕のモチベーションになっているね。この時は誰かがこのビルの間を横切る瞬間を撮れたら最高かもって。フレーミングは完璧じゃなくても、この写真はいつ見返してもその日を思い出せるから大好きな一枚なんだ。
── あなたにとってフィルムで写真を撮ることとは?
カメラを向けた先にあるものが自分にとってなぜ特別なのか。それを考えることができるのは、フィルムがもつノスタルジックな力のひとつだと思う。フィルムはシャッターを切る重みを教えてくれる。つまりコツさえつかめば、「普通の光景」を「かけがえのない一瞬」にすることができるんだ。
Ryanの Instagram でもっと作品を見てみよう!
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