カリフォルニアからフロリダへのドライブ:OK牧場とブートヒル墓地

アリゾナ州ツーソンから70マイル南、ハイウェイI-10を30分ほど下ったところには、かつて辺境警備隊の基地だったトゥームストーンがあります。ここはちっぽけな町でしたが、1881年10月26日の午後3時ごろに9人の男によって行われた西部開拓時代でもっとも有名なガンファイトによって有名になりました。

アリゾナ州ツーソンから70マイル南、ハイウェイI-10を30分ほど下ると、かつての辺境警備隊の基地である小さな町、トゥームストーンにたどりつきます。4.3マイル四方しかないこの町が有名な理由は、OK牧場とワイアットアープと、えーっと、「1870年代のフロンティア時代、”エイティーズ”の町の、最もよく保存された標本である」国立公園サービスより・・・って、Wikipediaによるとそういうことらしいです。

「なにそれ?」それでもまだ聞いちゃいますか?1881年10月26日の午後3時ごろに、ここで9人の男がガンファイトを行いました。西部開拓時代のもっとも有名なガンファイトです。4人の男(ドク・ホリデイ、ワイアット・アープ、バージル・アープ、モーガン・アープ)が5人の市民とOK牧場付近の空き地で戦いました。その戦いはビリー・クラントン 、フランク・マクローリー、トム・マクローリーの死によって終わりました。

歴史ずきとして湧き出てくる好奇心から、わたしはその場所の引力に完敗しました。Honey Bear’s BBQでの平凡なランチの後、そんなに興味はないんだけどアリゾナ州のフィニックスを訪れてから、ツーソンを迂回し、OK牧場での短期集中の歴史講座のために一直線に車を走らせました。

OKカフェのあるS 3rdストリートに車を停めたのはもう日没まで1~2時間にせまったときでした。バタバタと車から降りた私たちは違う時代に迷い込んでいきました。 Diana にフィルムを装填しながらトゥームストーン公園をとおり過ぎ、わき目もふらずOK牧場を目指しました。とうとう完全に、私は時を越えて過去にたどりつきました。

アメリカのほとんどの歴史的な場所がそうであるように、トゥームストーンの歴史地区の古い建物はおみやげ屋さんや小さな博物館になっていました。復元されて保存されているそれらの建物や、何台か走っている荷馬車によって西部開拓時代をいまでも感じることができます。想像力があれば、たぶんガンパウダー、ウイスキー、馬のフンのにおいや、酒場のおんなたちの笑い声までも召喚することができますよ。

車にもどったのは陽が沈む数分まえでした。わたしたちの好奇心は、まぁ今のところは、落ち着いたので帰り道につくことにしました。しかしそこでちょっと道にまよってしまって、偶然にもブートヒル墓地の駐車場にたどり着きました。

それはなんとも幸運なアクシデントでした。すぐにカメラを手にして、パーキングを横切り、ギフトショップに入りました。そこでカウンターにいた感じのいい老婦人に2ドルを寄付して、自分の名前とEメールアドレスをビジターズメーリングリストに記入しました。彼女はすべてのお墓の詳細が書かれたパンフレットをくれました。

私はパンフレットを財布に突っ込みました。陽が落ちるのは早く、残された時間はほとんどありません。ギフトショップの角のドアを出発すると、サボテンの密生した不毛の大地がゆるやかにひろがっていました。そして古いお墓には1800年代の日付が書かれていました。私はもう一瞬でも無駄にしないように撮影しました。

すべてやりつくした時、ほぼ日はしずんでいました。ギフトショップに急いで戻る最中、有名なガンファイトで殺された3人の男が眠っている場所を見つけました。

かれらの共同の墓石にはこう書いてありました。「トゥームストーンのストリートで殺された」

OK牧場は午前9時から午後5時まで開いています。ガンファイトの再現劇は午後2時です。ブートヒル墓地は当時の墓地そのままかはわかりません。ほとんどの墓標は木製で腐っているはずなのでたぶん元来のものではないですね。

2012-01-17 #places #location #travel-destination blueskyandhardrock の記事

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