Petzval Artist: Boby Allinによるロックンロールショット

口ひげを生やした写真家のBoby Allinは夏のミュージックフェスティバルで様々なバンドをPetzvalレンズで写真におさめてきました。ロックンロールなPetzval写真と彼の率直な性格が現れたインタビューをお楽しみください!

Name : Boby Allin
Location : Villejuif, France

こんにちはBoby!簡潔に5文字で自分を表現してください!

Beer, beard, music, photo-report and beer.
(ビール、口ひげ、ミュージック、フォトレポート、そしてビール。)

ミュージックフォトグラファーのどんなところが気に入っていますか?

芝生の上でビールを飲むことと、バンドのツアーに同行できること。もしミュージックフォトグラファーという職業でひとつ面白いことがあるとすればそこだな。バンドの撮影を始めたとき – 僕の場合はDeluxe and Chinese Manが最初だったけと、何かストーリーを伝えたかった。エージェンシーから依頼されたものだけを撮るんじゃないんだ。たくさんの人がそういう仕事をしているから、僕はコンサート写真だけを撮り続けることは辞めたよ。コンサート写真は撮るけど、自分が好きなアーティストとか、僕にお金を払ってくれるアーティストの写真を撮りたいんだ。ずっと写真に興味を持っていたわけではなくて、僕は音楽でのキャリア形成に失敗した一人の無名ミュージシャンとして、いつだってロックスターになることを夢見ていた。 『あの頃ペニーレインと』 っていう映画を見たことがある奴ならみんな考える妄想だと思うけど。でも現実では、グルーピーとかドラッグ中毒なミュージシャンは多くないし、ツアーバスだってあんなにグラマラスじゃない。でもそれが何だ?僕は今やミュージックフォトグラファ—で、ちょっと普通ではないことをしている。初めてDeluxeを見たとき、彼らはバーで、たった15人の前でプレイしていたんだ。彼らはクールだったし、会場はカクテルが次から次へと出てくるし、幅2mの四角い狭い場所だった。そんな彼らも今ではTrianonでのコンサートを控えていて、Deluxe and Chinese ManとしてCigaleで2回、Zenithで1回ショーをした後に、2ヶ月後、Bataclanコンサートホールを満員にするだろうよ。この話をするときは、耳も、目も閉じて、ヒゲだって剃ってDeluxeの口ひげを懐かしまなくちゃね。

Deluxe shooté par Boby.

ミュージシャンの写真を撮影する上で、最高のコンディションは?

最初の、そして最も重要なことは酔っぱらっていないことだ。酔っていると生産性がまったくなくなってしまう。もっとまじめなことを言えば、自分が行きたい場所に行って、自分がしたいことをして、自分の仕事をしっかり行う照明さんがいる時がベストコンディションだね。照明さんがいなければ写真なんて撮れないんだ。Deluxeの照明さんと仕事出来て嬉しいね。Deluxeがたとえ、パンクでベジタリアンのアナキストがサンダルを履いているみたいな格好をしていても、照明さんはいい仕事をする。ショーの照明は素晴らしいけど、それを写真に撮るのは簡単じゃない。バックライト、フラッシュ、レーザー、ドラゴンみたいな炎、そして彼が調子が良いときなんかロケットみたいな照明が使われるんだ。でも良い写真を撮ることは価値が有る。スモークをたくさん炊かれた時はさすがにまいっちゃうけどね!文句は言わないように気をつけているよ。まあ、とにかく、他と比べたことがないからないんだから分からないが、僕はあんまり撮影コンディションに文句を付けないタイプだと思うよ。もしコンディションが悪くたって、自分が良く動けば良いだけだし… とか話しながらコンサート写真家に関しての簡単なグラフを作ってみたよ :

Bobyの見解によるミュージックフォトグラファーが行う業務の割合

2%: ブーツを磨く
5%: リタッチ、プロモーション、公開作業
6%: 撮影
87%: 文句を言う

ミュージックフォトグラファーはなんていうか特別なんだ。最高にクールなものをつまらないものにしてしまうときがある。最近は二重露光はつまらないと言われているが、フィルムで二重露光をした時の効果は絶大だ。重ねる前の一枚目に撮ったものを記憶して置かなくちゃならない。ミスは出来ないし、ミスしたらそれで終わりだ。現像するまで結果がわからないのもエキサイティングだね。自分の写真の中で発見する驚きは素晴らしい。写真の写りはスーパーナイスにも、スーパーファニーにも、スーパーアグリーにもなるが、いつだって"スーパー"なんだ。僕もデジタルでこれが出来るか試したことが有るが、多重露光の回数も無限だし、重ねる前の一枚目の写真をモニターで確認出来るけど….それって驚きも面白みもない。Photoshopでも出来るし、100%つまらない作品になるよ。若輩者の戯言かもしれないが、デジタルで上手い写真を作っている人がいても、僕にはそんなに響かないってだけ。フィルムVSデジタルなんて古い議題を再熱させようとしている面倒な人たちもいるが、自分はそういうことはしないよ。いつかつまらない奴らの手によって、フォトグラファーが他のフォトグラファーの写真を『50のくだらないニュアンス』と題して出版したって僕は驚かないね。

Petzvalレンズ を初めて見た時どう思った?

エキゾチックビューティー! 色、風貌、形、機能、4輪駆動車…。このレンズはまるで映画『La Cité de la peur』の車のようだね。まさに"A lens, perfect to drive"。本当に初めて見たとたんに好きになったよ。ちょっと重いって言う人もいるけど、僕にはそこまで重く感じなかった。ギアを使っているっていう感じが好きだね。僕の意見は、このレンズは良いところが悪いところを上回っている。最初にこのレンズを使ったのがRock en seineフェスの時で、会場の誰もが僕を見ている気がしたよ。うん、僕じゃなくてこのPetzvalレンズをだね。
このレンズは人の興味をそそり、それが取り柄となり得るね。

Die Antwoord、Rock en Seineにて。Bobyが撮影

このレンズで撮影した写真についてもう少し教えて!

Rock en seineフェスティバルで初めて使って、フォーカシングの良いトレーニングになったよ。Airbourneのコンサートとかは、彼ら燃え上がっていたから簡単ではなかったね。でも良い写真が撮れれば美しい写真にもなる。 Petzval最初の試写ではArctic Monkeys、Crystal Fighters、Warpaint、Thurson Moore、Airbourne、Tinariwenなどを撮ったよ。

2日ほどでレンズにも慣れて、最後にはとても簡単に扱えるようになった。Peztvalレンズは普通のレンズよりも少し明るいレンズだと思う。(僕が思うにPetzvalのf.4は他のレンズのf.4より明るく感じた。プラシーボ効果かもしれないけどそういう風に感じたね。)

次に僕の初めてのアルバムカバーの撮影にPetzvalレンズを使った。Louis Delort & The Sheperdsのアルバムのね。凄い不安だったし、自分でもばかだと思うんだけど、使い方もまだよくわかってないこのレンズを、なぜか撮影に持って行くことを決めたんだ。なんでかわからないけど、幸運が働いたみたいで正解だったよ!Louis Delort & The SheperdsはPetzvalレンズで撮った写真をアルバムのバックカバーとプレス用の写真に選んだんだからね。

BobyによるLouis Delort & The Sheperdsの新しいアルバムのカバー。

Rock Ur LifeでのLouis BertignacのインタビューにもPetzvalを使った。彼のマネージメントチームは僕の写真を一枚も選ばなかったけどね…こんなこと一度も無かったんだ。彼のマネージメントチームは 彼のイメージに厳格すぎるように思うよ。パンテオン神殿の前で、夕焼けが美しい時に撮ったのに!個人的な写真は撮るべきじゃなかったとマネージメントチームに言われたよ。フィルムを2本も無駄にしたし、プレスの奴が撮った写真よりも良い写真が撮れたのに、その写真もひとつも公開されないなんてさ。でもこれはゲームのようなものだし、従うしかないんだ。それにLouis Bertignacはナイスガイで、彼と話した15分間は良い思い出になったよ。

Petzvalレンズを使って良い意味で驚きはあった?

女の子たちが突然僕を見るようになったよ。男どももだけどね!なんてこともあるが、Petzvalレンズは意外にも重量感(そんなに重くないけど)があって、持ち運びやすくて、明るくて、渦巻くボケのエフェクト、デジタルでもフィルムでも質の良い写りをするところだな。

Bobyが撮影したAirbourne。

撮影の際になにか面白い出来事があった?

Rock en Seineフェスの最初の一日が終わって、南フランスに戻ってDeluxe and Mの撮影があったんだ。星型、しずく型、ダイアモンド型の絞りプレートを見て、オリジナルの絞りプレートを作ろうってことになってチ○コ型(笑)の絞りプレートを作ったんだけど、小さくくり抜いたからボケで見たらあまりシャープに写らなくって被写界深度が深くないと使えなくて。それで次の日Thurston Mooreを撮る時に二重露光で試したら上手く行ったよ。ゴージャスな緑色に光るペ○スが彼の周りを浮かんでいてね。

F100であまりPetzvalレンズを使わなかったんだ…実はこのレンズを受け取って夕焼けの写真をフィルムに残してその上にアーティストの写真を被せて二重露光しようと思ってチャンスを待っていたんだ。4週間もF100を持ち歩いて、ハンガリーで行われたSzigetフェスにさえ持っていったし、ばかみたいにその瞬間を待ってたんだけど、結局一回もそんなチャンスが無かったんだよ。5週間待ってようやくLouis Delortのポートレイト撮影の機会があったんだけど、さっき話したようにレーベルは写真をひとつも使わせてくれなかったし。結局僕が5週間F100でしたことっていうのはそれだけだったんだ。多分PetzvalとF100で2日間しか撮影しなかったんだけど、現像して結果を見たらなんでもっと時間がなかったのか悔しくなったね。

BobyによるThurson Mooreの写真。BobyオリジナルのPetzval絞りプレートを使用。

コンサートでPetzvalレンズを使おうと考えている人に何かアドバイスをお願い!

Petzvalレンズで何を撮りたいのか、自分の撮影したいものをちゃんと選ぶこと。もし地下室のパンクバンドやフェスでのAirbourneを撮影するなら、それはリスキーだね。でももし複雑なことでも出来る人なら出来ないこともない。僕はQueen of the Stone Ageのコンサートにハッセルブラッドを持って行くような奴だから…アーティストに近づけるコンサートが一番良いシチュエーションだったね。それがPetzvalのボケを美しく引き出す最も良い方法だったよ。

Petvzalレンズはポートレイトの撮影では欠かせないものになるだろうね。グリーンな自然をバックにアウトドアでとっても良い結果を引き出すよ。Petzvalレンズの作り出す渦巻くボケが大好きさ!

結論を言うと、僕はアートや写真の歴史なんて詳しくないけど、音楽分野の写真を撮りたいと思っている人は Stanley Greene の作品を数時間かけて見るべきだね!

インタビューに答えてくれてありがとう、Boby!お話できてとても楽しかったです!今度一緒にビールでも飲みましょう!

Bobyの ウェブサイトfacebook もチェックしてみてくださいね!

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翻訳 ciscoswank

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