ハイコントラスト Black & White: 長い探求の終わり

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モノクロフィルムでハイコントラストを手に入れる旅。
長かったその旅も、ようやくゴールをむかえました。

すべてはこの一枚からはじまった。

Credits: stouf

これは2009年5月23日に、ケベックで撮影したものだ。
レンズはZenitar Fisheye、それに赤色のフィルターをつけて、Canon F1nを使用した。そしてこのフィルムのうちの、何枚かの写真はなぜだかコントラストとシャープネスが強くなっていたのだ。
以前に レビューで書いたのだが、このRollei ATP1.1はラボで現像してもらった(当時はまだ自分で現像することができなかったのだ)

一年半後、自家現像にも自信がつき ATP現像を自分でやってみることにした。(使用したのは頂いたATP DC Developeだ。)
正直にいって、結果はイマイチに終わってしまった。何枚かはなかなか気に入る作品になったが、冒頭の一枚に比べるとどうしても見劣りしてしまう。

その後、同じような奇跡はもう二度と起こせないと半ば諦めて、Kodalith Ortho Type 3 film,を使ってみることにした。書類の複製などに使われる、ISO6の整色性ハイコントラストフィルムだ。そしてまた、頂き物の現像液を使用した。(Kodak Super RT developerだった。)
仕上がった写真は極めて非凡なものだった。スキャンニングを操作することで、透き通った黒いシミが現れた。しかしスキャンニングには労を要して、スキャンエリアを工夫したり スプロケット穴までスキャンするテクニックを使用しなければならなかった。
今回の結果は、少しばかり風変わりで描写がイマイチになってしまった。

まだまだ満足できていなかった。
しかし諦めてしまったのだ。

その後、撮影済みのRollei ATP 1.1と Kodak Ortho Type 3があったので、現像にかかるストレスが少なく、Rodinalもあまり必要ない ‘通常の’現像をしてしまうことにした。

そうして出来上がった写真は、 鳥肌がたった。私が現像したこのフィルムたちは、冒頭のATPで撮影した写真のような出来だったのだ。
成功だ!!
この瞬間に、答えはとてもシンプルだったのだと気がついた。ATPフィルムを現像したラボは、一般的な現像液を使用し、増感もなにもせずに現像したのだ。
なんということだ。またしても"まちがい"から"正解"にたどり着いたのだ。

Kodak Ortho Type 3 (6 iso):

Rollei ATP 1.1 (32 iso):

つまり、要約すると、Rollei ATP1.1を手に入れ( ISOを調整するのにフィルムの切れ端かNDフィルター を感光窓につける必要があるかもしれない)理想的には、レッドフィルターを使用した上で 1+50のRodinalを20℃で13分、その後に酸性の定着液を使えばいい((Rollei Fix acid RXAをオススメする)
詳しくは モノクロ写真の自家現像の記事を参照のこと。簡単に満足いく結果が手に入るだろう。

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1 Comment

  1. stouf
    stouf ·

    @keni 翻訳をありがとう!

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