自分だけのボケを手に入れよう! Petzvalレンズ用オリジナル絞り板の作り方

星型、しずく型、六角形。絞り板の形でボケが変わるなら、自分で作っちゃえばいいじゃん!
ということで、チェキの空になったフィルムカートリッジを利用したオリジナルの絞り板を作り方を教えちゃいます。

絞り板自体は、板に穴を開けるだけだから作るのは簡単だけど、何で作るかが一番の問題でした。
厚紙でもできるけど、耐久性がないしレンズの中に紙の切れ端や繊維が残っちゃうのは嫌だよね。

簡単に手に入って、加工しやすくて、遮光性のある1mmくらいの厚さの板はないものか――と思っていたら、
たまたま目についたInstax Miniの空のフィルムカートリッジの中に、丁度いい厚さの板があるのを発見。

ほどよいやわらかさで加工もしやすい。 これを使わない手はありません。

用意するものは、Instax Miniの空カートリッジとキッチンばさみとカッターナイフ。(空カートリッジがない場合は、黒色のDVD用トールケースでも作れます)
他にあると便利な道具は、

  • 持ち手の先に刃が取り付けられるアートナイフ(デザインナイフ)
  • 片手で穴を開けることができるドリル工具のピンバイス(ドリルの太さは、2mmか1.5mmくらい)
  • 各種 棒ヤスリ
    キッチンばさみとアートナイフと棒ヤスリは某100円ショップで買えます。
    ピンバイスが某100円ショップに無ければ、ホームセンターか模型屋さんで買えます。

作り方は簡単

1. カートリッジの中の板を引っ張り出す。

まんなかの四角い穴に指を入れて引っ張り出せば、すぐに出てきます。端の部分が後ろの薄い板にくっついてるけど、これも手で引っ張れば簡単に外せます。

2. 絞り板を乗せて輪郭をなぞる。

黒色の板だけど、鉛筆で大丈夫。

3. キッチンばさみでだいたいの大きさに切って、形を整える。

普通のハサミだと力がいるけど、キッチンばさみならそれほど力を入れずに切ることができます。元の絞り板より少し小さ目に切った方が、スムーズに差し込めます。それほどきれいに整える必要はありませんが、気になる人は棒ヤスリで形を整えましょう。棒ヤスリが無ければ、爪切りのヤスリでも大丈夫です。

4. 好きな形を書き込む

写真は、1/2.8と1/16の円形と星型の絞り板を目安としてなぞったものです。1/16の位置を中心にして、1/2.8の大きさに収まるくらいで、オリジナルの図形を書いておきます。今回はハートを作ります。

5. 穴を開ける

カッターナイフしかない場合は、開ける穴の中心部分に格子状に切り込みを入れます。

何度か切り込みを入れると裏側が膨らんでくるので、今度は裏側から切り込みを入れて貫通させます。

6. 穴が開いたら、その穴をカッターナイフで少しずつ削って広げていって、目的の形を完成させます。

この時にアートナイフがあると、穴を広げやすく細かい部分にも対応できます。

さらに棒ヤスリがあれば、穴の形を整えるのに非常に便利です。
実際の写真に写る時にはボケるので、穴の形はそんなに完璧でなくて大丈夫です。

ピンバイスがあれば、穴の輪郭線の内側に等間隔でに穴を開け、その穴をつなぐように切り抜いていくと、穴を広げていくより断然作業が楽です。
今回、『?』も作ってみましたが、複雑な形状や文字を作るときにも役に立ちます。

ちなみにピンバイスは、こう持って使います。

精密ドライバーのように柄の上の部分が回転するので、ドリルを少しだけ押しつけるようにして回転させれば簡単に穴が開きます。

穴が完成したら、最後に板の上の両側を少し削って完成です。

これはピントを合わせる時に、レンズ本体と絞り板が干渉しないようにするために必要な切り込みです。
作業が終わったら実際にレンズに入れる前に、切りクズや削りカスがレンズの中に入らないよう、食器洗い用の洗剤で洗って、水分を良く拭き取っておきます。

それでは、完成した絞り板をレンズに入れみましょう。
もし入れる時に抵抗があるようなら、絞り板の横をハサミでそぎ落とす感じで少し削ってください。
板を受ける溝があるので、少しくらい小さくなっても問題ありません。

絞り板が入ったら、レンズの正面側から見て、切り抜いた穴がレンズの中心に来ているか確認しましょう。
問題なければ、レンズを通してスタンドなどの光源をぼかしてみます。
光のボケが完全に切り抜いた穴の形になっていれば、完成です。

もし穴の形の下に三日月状の光が見えるようなら、板が奥まで差し込まれていない状態なので、絞り板の下側に隙間ができないように、もう少し板の外側を削って形を整えましょう。

今回、私の作った『ハート』と『?』のサンプル写真を載せておきます。

ではでは、あなただけの素敵なボケを作って、世界中のLomographerを驚かせてくださいね!

追記:
DVDトールケースでの作り方。
こちらは1つあれば、かなりの数の絞り板が作れます。
まず折れ曲がる部分が一番切りやすいので、キッチンばさみで左側のフタ(扉?)部分を切り離します。

切り取ったら、上下のフチを切り取って、左のフチも切り取れば完全な板になるので、あとは自由に分割して穴を開けてください。

この部分だけで、元の絞り板と同じ大きさで11枚、instax miniの絞り板(2.8×4.7cm)と同じ大きさなら14枚も作れます。

2014-09-10 #gear #チュートリアル #tipster # # #petzval-zenit-lens-bokeh-diy-plate-heart-instax gakurou の記事

他の記事を読む