Solène Ballesta:Daguerreotype Achromat が描く朝霧のなかの物語

2017-02-28

Solène Ballestaは15歳から写真を始めたパリの写真家です。才能あふれる彼女は2014年にはPicto Young Fashion Photography Awardsで銀賞を受賞しています。Solèneの作品は観るものを魅惑的な世界へと惹き込みます。今回、彼女は Daguerreotype Achromat Art Lens を使って、朝霧のなかで誰かを待っている美しい女性の物語を描いてくれました。「曖昧なものは魅力的にみえる。霧のなかではなにもかも素晴らしい」――そんなOscar Wildeの言葉を思い出しながら、幻想的な作品をご堪能ください。

こんにちは、Solène!簡単な自己紹介をお願いできますか?

こんにちは。私はパリの写真家で、おもにファッションやポートレートの仕事をしています。個人的なプロジェクトでも作品を制作していて、それらは Micro Galerie でご覧いただけます。映画、芸術史、それに珍しいものが大好きです。

プロの写真家になろうと決めたのはいつでしょう?一番最初のカメラはなんでしたか?

写真に興味を持つようになったのは15歳くらいの時だったと思います。以前は短い映画を作るのが好きで、簡単なお話を作ったり書いたりしていました。それから写真の直感的で「自由な」側面に惹かれて、このメディアを重視するようになったんです。そうやって続けているうちに、だんだん撮影に慣れていきました。今では3年間、本業としてこの仕事を続けています。初めてのカメラは2000年代のくだらないコンパクトカメラで、それから色々挑戦してみようと違う種類のカメラをたくさん持つようになりました(そういうものですよね)。

写真家としての1日を紹介していただけますか?

写真家の面白いところは毎日が同じではないところなんです!ですが、スケジュールのなかには撮影の計画やクライアントへの受け答え、予約、ミーティング、photoshopを使った長い編集作業、雑誌や展覧会の準備などがあります。

それにこの仕事は全部、パリ大学の現代アート修士課程のための写真に関する研究と並行して行わなければならないんです。最近ではアーティストである友人数名と大きなプロジェクトも進めています。

ご自身の写真スタイルについてどう考えますか?

シャルル・ボードレールと歌川広重の中間のようなものだと思います。

どのようなものからインスピレーションを受けますか?

演劇、映画(特にファンタジー)、19世紀の絵画、アートヌーヴォー、ブラックロマン、アジアの芸術やオリエンタリズム、植物の世界、オートクチュール、驚異の部屋……それに、日常のなかにある優雅さと少しの奇妙さです。

写真家としては、Paolo Roversi、Sarah Moon、Deborah Turbeville、Tim Walker、Irving Pennを挙げます。

好きな被写体やテーマはなんですか?

夢です。

撮りたくないものはありますか?

特にないと思います。

今でもフィルム写真を続けていますね。使っているカメラと理由を教えてください。

デジタルの追随を許さない、特有の質感が好きでフィルムを使っています。それはより特別で、濃縮された、穏やかな瞬間を写せることを意味します。それに、現像する楽しみもあります。カメラは状態の悪い中古品を利用しています。そこにも物語があって、フィルムが動かなくなったり、濡れたり、光が入り込んだり、どんな風に写るか予測がつかないんです。難しいことだらけですが、そこが面白いところでもあります。最近では、Zorki 4やNikon FG-20、FM2を使っています。

アナログ写真はあなたのデジタル作品にも「 je ne sais quoi (言葉では言い表せない特別ななにか)」を与えてくれると思いますか?

私の作品制作においては、2つは互いに補いあっていると思います。同じ物語が2つをミックスさせることもあれば、デジタルデータ化したフィルム写真に編集を加えて完成させることもあります。イメージに不思議な印象を与えてくれるので、両者のテクニックをハイブリッド形式で利用することが好きなんです。

人々がフィルム写真を続ける理由は何だと思いますか?

フィルムはフィルムだからです。

Daguerreotype Achromat の感想について聞かせてください。レンズを初めてみたときの感想はいかがでしたか?

ビンテージな外観とマニュアルでの動作は、「原点回帰」ができて本当に魅力的でした。デジタルカメラにつければ、本当に不思議なカメラができると思います。

次に使ってみた感想をお願いします。

被写体に焦点を定めることが重要なので、撮影中は本当に集中しなければならないんです。まるで写真スタジオや望遠レンズを使っているときみたいに、セッティングや絞りの変更、写りの確認に時間をかけていたように思います。それは時間の境界線を彷徨うような美しい体験でした。

今回の撮影にDaguerreotype Achromat Lensを利用した理由はなんですか?

ぼんやりとした幻想的なイメージにマッチすると思ったからです。実は、このレンズのために今回のテーマを選んだんです。

このシリーズについて説明していただけますか?

このシリーズはある女性の物語で、彼女は誰か、もしくは何かを待っているんです。すると、背景にお城と霧が現れて、彼女はそこに飛び込んでいくことを決めます。続きはご自由に想像してみてください。彼女を含め、撮影中に寒い思いをした人は誰もいないので安心してください。

Daguerreotype Achromat やその他のアートレンズは写真にどのような効果を与えてくれると思いますか?

観客を惹き込む雰囲気、普通ではないイメージ。

Daguerreotype Achromat Lensで一番気に入っている特徴はなんですか?

ぼやけの変化を直接確かめられることと、スムーズに焦点を合わせることのできるフォーカスリング、それにもちろんデザインです!

このレンズを使うときのアドバイスはありますか?

時間をかけることです。

今回のシリーズを歌に例えるなら?

Julee Cruiseの Mysteries of love 。それかLynchの曲ならなんでも。

最後に一言お願いします。

« Monde de merde(たわごとの世界) »


記事内の画像はすべてSolèneの許可を得て掲載しています。彼女の作品をもっと観たい方は ホームページ もしくは InstagramFacebook もチェックしてみてください!

2017-02-28 #ビデオ mpflawer の記事

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