LomoAmigo: アーティスト Saiko Otake × LC-Aシリーズ

ドローイングや刺繍、そして写真などさまざまな表現活動をしているアーティスト Saiko Otakeさん。昨年はロンドンやシンガポールで個展を開き、大忙しの一年でした。そんな彼女にロモグラフィーのLC-Aシリーズのカメラで3ヶ月に渡り撮影していただきました。Saikoさんの写すビビッドなイメージは、どこか無機質で不思議な世界。ロモグラフィーのLC-Aシリーズのカメラで撮影した、静かな東京やシンガポール、宇和島の写真をインタビューとともにお楽しみください。


Artist: Saiko Otake
Web : http://www.saikootake.com/
Instagram : @sai_otk
Tumblr: saikootake
Camera: LC-A+LC-WideLC-A120

Saikoさん初めまして!ロモグラフィーのコミュニティーへ自己紹介をお願いします。
初めまして。Saiko Otakeと申します。1988年生まれです。 昨年2016年にロンドンの大学を卒業後帰国し、写真やドローイングを中心に作品を増やしています。

© Saiko Otake, Taken by LC-Wide

今までに写真集を3冊自費出版されていますが、写真を撮り始めたきっかけを教えてください。
まず、『 NIPPON 』 『 SOMEWHERE 』 『 SWI-SS 』の3冊はそれぞれ、日本、ヨーロッパ・アメリカ、スイスを訪れた際に撮りためたものを、卒業制作の一つとしてまとめました。最近、展示のために訪れたシンガポールで撮ったものをまとめた 『 STAR STAR 』も加えると、4冊になります。歩いている時に、気になった照明やショーウィンドウ、ポスターなど、制作意欲を掻き立てられるものを切り取っています。 撮り始めたきっかけは、正直おぼえていませんが...この三冊の中で使用した写真の中で一番古いのは、2011年に撮った祖父母の家のお風呂場だと思います。残しておきたいもの、絵を描いてみたいと思うもの、色の参考にしたいもの、直感で気になるものをずっと、自分のためにこっそりと撮りためていました。

© Saiko Otake

今回の撮影場所はどちらですか?
今回は昨年訪れたシンガポールと、帰国後に東京と地元愛媛で使用しました。

普段はどんなカメラで撮影されていますか?
普段はデジタルカメラかiPhoneで撮っています。

今回フィルムを使ってみて感じたことがあれば教えてください。
メモ感覚で記録したものをすぐに確認できることから、普段はデジタルカメラや iPhoneのカメラを使用しているので、今回のフィルムは挑戦でした。フィルムの枚数を気にしながら、いつもより好きなものを厳選して大切に撮影しました。現像後に気づくズレだったり、ファインダーでのぞいて見えたものと違っていたり、慣れるまで難しかったですが、それもまた面白くとても新鮮でした。 これをきっかけに、フィルムカメラにも挑戦してみたいと思いました。

© Saiko Otake, Taken by LC-Wide

作品のアイディアやテーマはどのような時に思いつきますか?
目的を持って撮影するというよりも、私にとって、写真は基本的にビジュアルで残せるメモのような感覚です。 常にカメラを持ち歩き、反応したものを採取していきます。 写真集にまとめる時は、1枚ではなく見開き2枚1組で組んでいきます。 写真を撮った時のことを思い出しながら進めていく作業は、時間はかかりますが、 じっくり大切に進めています。

どのような被写体に惹かれますか?
人物よりも、看板や照明など無機質なもの、またタイルの模様だったり、マネキンの手だったりディテールに惹かれているような気がします。

© Saiko Otake, Taken by LC-A+

今回 LC-A+や LC-Wide、LC-A120を使っての撮影はいかがでしたか?
ファインダーをのぞいてシャッターをきるだけなので、どちらのカメラも操作は初めての私にも簡単でした。 普段、被写体のディテールにフォーカスして撮るので、ワイドに写る LC-Wideは使いこなすのに少し戸惑いましたが、自分が思って撮ったものとのズレを楽しみまし た。また蛍光灯やネオンなどの発色が気に入っています。 LC-A120では パープルのフィルム で地元を撮影しました。 実際に見た色とは異なりますが、変わりゆく町の姿の切ないイメージとあっているような気もします。 Lomographyにはたくさんのカメラやフィルムの種類があるので、他も使ってみたくなりました。

© Saiko Otake, Taken by LC-A120

お気に入りの写真を選んでください。その写真にまつわるエピソードがあれば教えてください。

© Saiko Otake

2枚選びました。まず左のシンガポールでの1枚です。 観光客向けの清潔なショッピングモールよりも、古びた少し怪しいくらいの建物にときめきました。ここはホテルに併設してあったショッピングモールです。人影も少ない迷路のような建物をぐるぐる探索していました。怪しいネオンの雰囲気がじっとり好みにでていて気に入っています。

右の写真は、帰国後地元に帰る途中の駅で時間を潰している時にたまたま立ち寄ったゲームセンターでの写真です。階段に雨ざらしに放置してあったマネキンです。実はこの光、フラッシュではなく自動販売機なのですが、ボロボロになりつつ自動販売機をひたすら見つめる切ない2体の美女を発見した時は、ぞくっとしました。LomoChrome Purpleを試しに使いましたが、この2人にはぴったりだったとお気に入りの1枚です。

LC-A+ とLC-Wide、どちらが好きでしたか?
LC-WideよりLC-A+のほうが、撮りたい部分を切り取れるので自分にはあっている のかもしれません。

© Saiko Otake, Taken by LC-Wide

ロンドン、シンガポールでの個展『EXUVIA』では写真以外の作品も展示されていたそうですが、個展を開くにあたって苦労したことや、思い出深い出来事があれば教えてください。

© Saiko Otake, 個展『EXUVIA』の様子

ありがたいことに、友人の紹介で卒展後すぐにロンドンの日系の美容室 Tsuru+Lim の一部で初めての個展『EXUVIA』をすることができました。 写真の他にもドローイング、卒業制作で作ったもの、こつこつと貯めてきた切り抜きやポストカードや本などで壁をできる限り埋めました。どのような順番で、なにをどう見せるか、初めて自分の作品とじっくり向かい合った気がします。そして、これまた不思議な縁で、シンガポールにある同じ美容室 Kizuki+Lim でたまたま働いていた同じ地元の同級生に声をかけてもらい、『EXUVIA』を続けて展示することができました。展示するものは同じとはいえ、展示スペースが異なるので、 こちらも結構悩みました。 どちらの展示もたくさんの人に手伝ってもらったり、オープニングにきてもらったり、本当に感謝感謝でうれしかったです。自分の作品を見てくれた人の反応を直接実感できた貴重な経験でした。これをきっかけに、写真を撮ること、絵を描くことをもっと続けていきたいなと思いました。

© Saiko Otake

ロンドンでの展示の後、打ち上げをしたパブでバックパックを盗まれたことも、今思い出しても悔しいですが...。みなさんの優しさを改めて感じた出来事でもあり忘れられません。 シンガポールには少し長めに滞在し、いろいろなところで写真を撮り貯め、今回新しく4冊目の写真集『STAR STAR』を製作できたことも大きかったです。

次に撮影してみたい場所やテーマはありますか?
私の写真は、歩けば歩くほど採取できるものだと感じます。なので、行ったことのない場所、道を歩き回ってみたいです。 一番早いルートや普段のおきまりの道を通りがちですが、急がば回れだと。気になっている場所は、博物館です。 撮りためてきたものがまだまだあるので、場所ごとテーマごとにまとめてみても面白いかもしれません。 今は愛媛にいますが帰国後久々に長い滞在で、町の風景には敏感になっているような気がします。 特にコンビニエンスストアは少し増えかたが異常かなと感じます。その一方で、幼い頃に当たり前にみていた風景がなくなっているという現状を目の当たりにすると寂しいです。これから、東京もオリンピックに向けてがらりと変わるだろうと思います。 今のうちに、自分の直感で面白いなと感じる部分を残すことも今の大きなテーマであるかもしれません。

© Saiko Otake

最後に何かメッセージはありますか?今後の予定や制作中の作品があれば教えてください
今は作品を増やそうと模索中です。油絵やコラージュなどいろいろな方法にも挑戦したいと思っています。 また、写真集4冊を日本で3月あたりから販売予定です(未定)。どれもとてもとても愛おしいものなので、見ていただけると嬉しいです。詳細は サイトInstagram 等でお知らせできたらと思います。ということでチェックお願いいたします。


Saikoさんありがとうございました!Saikoさんの次回の個展『STAR STAR STAR』は5月15日からシンガポールの Kizuki+Lim1tto+LIM で開催予定です。お時間がある人はぜひ!日本での個展開催も楽しみにしています!

© Saiko Otake

記事内の写真はすべてアーティストの許可を得て掲載しています。

2017-03-10 #people refallinsasaki の記事

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