Lomogon はなぜ「Lomography 最高傑作」なのか?

Lomography Art Lens シリーズ の特徴は、どこかしらに尖った牙を持つこと。ぐるぐるボケやソフトフォーカスなど、ひと癖あるオールドレンズの描写を現代に復活させ、世界中のレンズグルメを魅了してきました。

そんな Lomography Art Lens シリーズに、新たな仲間が加わりました。 Lomogon と冠されたそのレンズ。Lomography は「最高傑作」と謳う。

パッと見たところ、目立つところが少ないレンズのように思えます。そんなレンズの何が「最高傑作」たらしめるのでしょうか?さあ、Lomogon の隠された牙を探しに、冒険にでかけましょう。

【32mm】

なかなかお目にかからない、32mm という画角。中途半端な数字にも思えるものの、絶妙な設定に思えます。

32mm は、28mm と 35mm というメジャーな画角の真ん中に挟まれています。だから一歩距離を縮めれば 35mm にもなりうるし、一歩身を引いて 28mm のように壮大に撮ることもできます。

APS-C との相性も抜群!約 48mm (Canon であれば 約 51.5mm) や、50mm レンズのように使うことができます。

【色の鮮烈さ】

鮮やかな色彩、と書くのは簡単。しかし、どれだけ鮮やかということを表現するのは難しい。

あえて文章で表現するならば...
いつもは初期設定にしているカメラ内の仕上がりモードを、コントラストと彩度を一段低くする。そんな一幕があるくらい鮮やかなレンズ。

現代のレンズとは一線を画したような描写。色鮮やかでも、キレキレにシャープではないからでしょうか?
それでも...いやだからこそ、ビネット効果(後述)と合わさり、劇的な写真が生まれます。

【スポットライト】

写真の四隅が、少し暗く落ち込んだような描写。写真用語で ビネット効果 と呼びます。

レンズそのもの性能としては、実はあまり望ましくありません。しかし表現の面でいえば、とてもおもしろい。
まるで真っ暗な舞台に差し込むスポットライトのように、視線を画面真ん中へ吸い寄せることができる、ドラマチックな表現です。

不自然なほど暗くなる、というわけでもありません。写っているものが隅々まで見えます。
決して、真ん中だけでごまかしているわけでもなく、四隅の描写もしっかりとした存在感があります。

【おわりに】

このレンズが隠し持つ強い個性とは、 「汎用性が高い画角」「色」「スポットライト効果」
これら3つが最高のバランスで調和しているということでしょう。

この均整のとれた調和。それが Lomography の原点であるLC-A+ にとてもよく似ている。

使い込むほど、たしかにこのレンズが LC-A+の正統な後継であり、Lomographyらしさを詰め込んだレンズであることがわかります。そんなレンズが【Lomography の最高傑作】と冠されることは、決して誇張でもなんでもないことでしょう。

さあ、写真を最も自由に、気楽に。
Lomogon 2.5/32 のご購入は こちら から。


Article Written by Kenny

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2020-02-19 erina の記事

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