Lomopedia: Nikon 28Ti

自動露出かつオートフォーカスでオールチタン製のカメラ、Nikon 28Ti。その性能とスタイリッシュな見た目は、他のカメラと群を抜く。1993年に誕生したNikon 35Ti に続き、この28Tiが発表された。チタン製の丈夫かつスタイリッシュなボディにブラックの塗装を施し、28mmのワイドアングルレンズを搭載。前モデルの35Tiと同様にプレミアムなコンパクトカメラだが、先代より細部にまでこだわって調整された機能を搭載し、価格もやや高価である。28Tiが誕生して市場に出回った時の価格は135,000円だが、現在はその半分ほどで購入可能だ。高性能で素晴らしいデザインのこのカメラは、価格以上の価値があると言えるだろう。

Nikon 28Ti via wolf4max

28Tiの魅力はユニークな特徴にもあると言える。まず、レンズはNikkor 28mm f2.8(ニッコールレンズ)という、ニコンが当時の最高技術をもって生み出した広角レンズ。四隅まで非常にシャープに映し出す。5群7枚で構成され、特殊低分散ガラスレンズのため色収差(像の色ズレ)がとても少なく、自然で質の高い写真を実現している。またカメラ上部のアナログ指針も特徴的だ。コレクター心をくすぐる機能である。28Ti や35Tiが今もなお人気が高いのは、このような他にないデザインも理由の一つだろう。

この他に、マルチパターン測光も採用。これにより、ピンポイントの光だけでなく、全体のバランスから露出を測定し、適切な露出で撮影することができる。余談だが、28Tiのオートフォーカスがハイエンドのコンパクトカメラに比べて、比較的遅いという一部のレビューがある。しかしおそらく、それらが卓越したオートフォーカス機能を搭載していているだけで、28Tiが遅いというには値しないと思われる。つまり、撮影に支障をきたすことはないだろう。

Nikon 28Ti スペック:

レンズ: 28mm f2.8 ニッコールレンズ、5群7枚、特殊分散ガラスレンズ、マルチコーティング
絞り: f2.8, 自動露出 ISO 100の場合 測光範囲EV2 ~ EV17
焦点: オートフォーカス レンズシャッター
焦点距離: 0.4m 〜 無限遠
シャッター: プログラム電子シャッター(絞り優先AE可能)1/500 ~ 2秒、長時間露光10分まで
大きさ: 118 x 66 x 36mm
重さ: 315g 電池なし
電池: リチウム電池 CR123A 1本
素材: チタン
フラッシュ: 低輝度時・逆光時自動発光、フラッシュあり、フラッシュなし、赤目軽減機能選択可
フィルム: 35mmフィルム対応、自動ローディング、自動巻き上げ、自動巻き戻し
フォーマット: ノーマル 24mm x 36mm 、パノラマ 13mm x 36mm
ビューダインダー: 逆ガリレオ方式採光式ブライトフレーム、視野率82% -1ジオプトリー
、倍率0.35
露出補正: ±2EV(1/3ステップ)

Photos by georges-lamaziere, edmondlai, and tattso

参考サイト: Thorley Photographics, Casual Photophile, Camerapedia Wiki, Japan Camera Hunter, Mir.

2020-04-21 #gear cheeo の記事
翻訳 erina

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