HydroChromeの第一印象:クマガイユウヤ

ミュージシャンでありフォトグラファーでもあるクマガイユウヤさんがサットンレンズ(参考記事: サットンレンズの使い方 )を搭載したHydroChrome Sutton's Panoramic Belair Camera で撮影。魅力的だと語るこのカメラの第一印象を聞いてみました。

── まず始めに、HydroChromeのどんな所に興味を持ちましたか?

液体を入れて撮影するレンズの不思議さと、創作意欲を刺激させるパノラマ、気軽さと挑戦に溢れた、とにかくシンプルな仕様に惹かれました。

── 今回は何の液体をサットンレンズに注入しましたか?

撮影イメージをセピアっぽくしたく、ブラックの缶コーヒーを水で希釈してサットンレンズに入れてみました。

海沿いの田舎町での撮影では、麦茶くらいの薄さで撮影できました。なんとなく色あせたような雰囲気が出て、思うようなセピアの感じにはなりませんでしたが、発色は好きでした。シティでの撮影時は烏龍茶くらいにしてみたのですがこれもセピアにはならずさらにあせた感じになりました。今思えば、どちらの場所でももっと液体を濃くして撮影した瞬間があっても良かったかなと思ってます。

上:海沿いの田舎にて、下:都会の街にて

── 実際に HydroChrome Sutton's Panoramic Belair Camera を使ってみてどうでしたか?

カメラ自体が思ったよりも軽くて、気軽にシャッターが切れて、尚且つ35mmフィルムが使用できるという点でとても楽しいカメラだなと思いました。そして、パノラマ、パーフォレーション穴まで露光できるので、広くワイドに撮影できました。

── ネガフィルムのスキャンはどのようにしましたか?

ロモグラフィーの デジタライザー を使用して、エプソンのフラットヘッドタイプのフィルムスキャナーで自分でスキャンをしました。

── 仕上がりはどうでしたか?想像と違いましたか?

正直、仕上がりは想像していたよりも良かったです!というのも、シャッターレバーがとても軽いので、本当に写っているのか不安でしたが、現像したものを見たらもっとエキサイティングなアイデアが思いついたり、こんなに簡単に撮影できるのならまた他にも色々チャレンジしたいことが思い浮かんできました。

── HydroChrome Sutton's Panoramic Belair Camera のコツやアドバイスなどはありますか?

絞りが比較的暗めなので、明るい場所での撮影をおすすめします。それから液体の色や濃さによっても明度や明るさが多少変化すると思うので、神経質になりすぎないくらいの気持ちでトライすると楽しいと思います。持ち運びの時はサットンレンズの液体が、鞄の中で漏れないようにしっかりと栓で止めておくことを忘れないようにしましょう。

── 次はどんな液体を使いたいですか?また、何を撮りたいですか?

このカメラ自体が好きなので、普通の水を入れて撮ってみたいです。あとは、近距離でのスナップも撮ってみたいです。フィルム1本を使って、撮影後に並べて複数のネガで一つの景色になるようなチャレンジもしてみたいです。


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過去インタビュー記事
▶︎人間らしさを捉えて:クマガイユウヤ with LC-A+
▶︎雨をすり抜けて:クマガイユウヤ with Petzval 80.5
▶︎超低感度モノクロフィルムとの向き合い方:クマガイユウヤ


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2021-05-24 erina の記事

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