Let the Camera Do the Talking (カメラは語る)— Sergei Gavrilov インタビュー
1 Share Tweetgavrilovsergphoto として知られるSergei Gavrilovはプロのフォトグラファーとして、内外のフィルム写真の複雑な世界を熟知しています。彼の透き通りつつも粒子感あふれるテクスチャーをもつ作品群からみられるように、ライティングのコントロールや構図のバランスに長けたこのポートレート写真家は、フィルムによってなせる業を最大限発揮します。今回のインタビューでコミュニティメンバーであるSergeiをより知って頂ければと思います。

こんにちはSergei、マガジンへようこそ。自己紹介をして頂けますか?
実のところ、私がティーンエイジャーの時からロモグラフィーとは一緒でした。私の父はドキュメンタリーシネマトグラファーであり、フォトグラファーでもありました。幼少期の彼の暗室にあった、古い定着液と不思議な赤いライトはよく覚えています。
かなり初期からアナログを扱っていましたね。何があなたをフィルム写真の虜にしたのですか?
簡単に言ってしまうと、若いころはまだアナログ写真しかなく、選択肢がなかったんです。私は、プロのフォトグラファーとしてデジタルにも移行した初期の世代の一人でもあるんです。ですがアナログを辞めることはありません。そして、アナログこそ真の写真だと感じる特別な思いがあるんです。
あなたの作品では、様々なスタイルで多くのポートレートが撮影されています。ポートレートに関するあなたとの関係性を詳しく教えていただけますか?どのようにポートレート撮影を捉えていますか?
私の写真との歩みは初めから常にポートレイトと共にありました。私たちは常に自分たち自身と他人の距離を測っています、そしてイメージはその関係性を特別なレベルで可視化してくれるんです。私はかなりシャイな人間なのですが、ポートレート写真はその壁を越えさせてくれるんです。それがモデルと関係性を持つ自分なりの方法なんです。なので、ポートレート写真は人を理解するための特別な方法というわけです。私のデジタルを使った仕事では、たくさんのグラマラスで加工された写真を撮影しています。ですがフィルムポートレートはいまだに、風呂場でフィルムが乾くのを待つときのように、魅惑的なものなんです。
あなたの作品の、透き通っていてはっきりとした印象には惹かれてしまいます。このように撮影する際のコツとかはありますか?
シャープでクリアなものが好みですね。ピクトリアリズムは趣味ではありません。ソフトレンズによって充分にシャープさが出ていなかったとしても、粒子感がシャープになる方を選びますね。私の写真のもつはっきりした写りはいわば、ステートメントの様なものなんです。それは本物であり、本当の粒子で、本当の銀であり、そこには被りやくもりもありません。普段私はシャープに写るレンズを使って撮影していますが、時々、少し違ったものを見せようとソフトなものも使います。
普段モデルと仕事をするとき、まず始めに何をしますか?
いつも違いますね。とりわけ特別な方法はありません。ただあまりおしゃべりはしませんね。多くの言葉は私とモデルとの関係性を流し去ってしまうように思えるんです。言葉ではなく、イメージを通して人を理解したいんです。すこし滑稽かもしれませんが、本当に写真とは何千もの言葉に値すると信じています。しかし、同時に写真は嘘であるということも忘れていません。イメージとは現実ではなく被写体に対する私たちの想像でしかないんです。
写真を語るうえで、最も重要なことはなんですか?
できるだけシンプルにすることだと思います。余計なポーズはいらない。私のポートレート写真には洗練されたシンプルさがあります。不自然なポーズやメイクアップは私の語るところではありません。
あなたにインスパイアを与えるものは?
私は常に顔や身体にその人らしさを見出そうとしています。
最後に一言。
人生の意味は生きることそのものであるように、写真の意味は写真を撮るという行為そのものです。
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2022-09-05 cielsan の記事
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