キーフ on フィルム : 変わりゆく地元で冒険
4 Share Tweet最近のValeriiのLomoHome では、Kyiv 2020とKyiv 2021の二つのアルバムしかありません。しかし、彼の写真は私たちをウクライナの騒々しい首都へと、ヴィジュアルツアーを体験させてくれます。そこに写る景色は二つと同じものはありません。@utroとして知られるValeriiは彼の持つのその目とカメラで、あらゆるディテールや瞬間を見逃しません。
Valeriiのアナログ写真への情熱が芽生えたのはもう何年も前になります。しかし、アナログ一本を突き通したわけではありません。コロナの隔離期間中、彼のアナログカメラと引き換えに、デジタルカメラを買ったのです。彼のOlympus XAを売りに出したところ、数分で高額での買い取りが決まりました。フィルムをまだ使っている人がまだいたのかと、このことは彼を驚かせました。この作戦は成功し、いくつかコンパクトカメラを新しく入手し、そしてロモグラフィーとも出会うことになりました。
新たな環境というものはフォトグラファーにとって刺激に満ち溢れたものです。しかしこのパンデミックは旅の機会を奪いました。しかしこの制限を、Valeriiは自身の故郷を探索する絶好の機会だと考えています。2020年、彼は単身キーフの写真を315枚、2021年は2,256枚以上撮影しました。現在の状況からも、パンデックはいかに街を変化させたか、地元民はいかにその状況に適応していったのかという部分に、興味がひかれがちです。しかし彼はそういった変化を特別視しませんでした。むしろ、キーフのもっと一般的な景色を写しだしたのです。
"キーフはこの2年間変わり続けています。良い面でも悪い面においてもです。マクロなレベルでは、新築のおかしな建造物と廃墟など、都市計画がずさんな分、変化の多くは悪いことばかりです。でもミクロレベルでは、人々が美や安らぎのために、いかに身の回りのスペースを活用しようかと奮闘する姿に刺激を受けるんです。キーフには有効活用されたいくつもの小さな都市空間や、大都市設計者ではない一般の人々や中小企業の人々による芸術作品が点在しているんです。"
彼が写真に収めた道や場所とはどのような場所で、どのような意味があるのでしょう。写真と地元民としての彼の視線からは、街が内包する無数の文化的背景がはっきり見てとれます。
"歴史的に見て、かなり昔から、キーフはいくつかの"街"から構成されており、今もなお、多かれ少なかれその違いを地区の特色として目にすることが出来ます。これらの街はお互い全く異なる建築様式、文化そして精神性を持っていました。今のメインストリートであるKhreshchatykはかつて街を隔てる川があり、そのDnipro川沿いの有名な丘も他の街同士を隔てていたんです。そして現在、キーフにはPodilのようにまったく雰囲気の違う地区もあります。それはベルリンのクロイツベルクのような存在です。一等地で政府機関が集まったLypkyという地区もあります。シャンゼリゼ通りともいえるKhreshchatykにはMaidan(広間)のような特別な地区や場所があり、もちろんその中に多くのストリートや庭園、広場があります。こういったバリエーションの中には、撮影にうってつけの隠れた場所がたくさんあるんです。"
被写体からもわかるように、彼の行動力と場所の選択には限界がありません。
"場所を撮影するよりも、人々や、車やバイクの様な人工物を撮影することの方が興味がありますね。自分の住む地区の道をパトロールしてみたり、面白いシーンやライティングをハンティングしたりしてます。これは自分の制作や精神に良い影響を与えていると思っています。"
ValeriiのLomoHome でキーフの写真をチェックしてください。
ウクライナそして全世界に人種、宗教、国境によって差別のされない平和な瞬間が訪れることを祈っています。
God bless Ukraine, god bless us all.
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