LomoApparatに写す日常の発見:Rinco Koyama

占い師でもありポートレートを撮影する写真家Rinco Koyamaさんは、二足の草鞋の間で共通することは「直感力」と言います。今回、LomoApparatLomoChrome PurpleColor Negative ISO 400 を入れて撮影してもらいました。「直感」に従った写真の仕上がりはどのようなものになったのでしょうか。感想を聞いてみましょう!

こんにちは!読者の皆さんに自己紹介をお願いします。

こんにちは!写真家兼占い師のRinco Koyamaと申します。普段からフィルムカメラを愛用していて、スナップや風景、ポートレート撮影などをしています。日常の何気ない瞬間や、少し遠出をして古い街並みを散歩しながら撮影したり、ポートレートの撮影をしたりしています。

LomoApparat × LomoChrome Purple

写真を始めたきっかけは?最初からフィルムでしたか?

私は本格的に写真を始めたのは、仲の良い友人が「君の感性は面白いから、写真をやってみたら?」とフィルムカメラを勧めてくれたことがきっかけでした。小さいコンパクトデジタルカメラは持っていたのですが、旅行の時に数枚撮る程度であまり「写真」自体撮ったことがありませんでした。最初は、コストがかかってしまうということであまり乗り気ではなかったです。笑

ですが、「これ、ちゃんと撮れているの?」と試行錯誤しながら撮ったり、光を意識してみたり、自分が「好きだな」と思える写真に辿り着くまではいろんな失敗もありましたが、フィルムカメラでしか表現できないような描写だったり、失敗した写真すらも愛おしいなと思えるような「アナログならではのぬくもり」のようなものを感じたり。写真が現像から上がってきた時の感動は今でも忘れられず、フィルムカメラを始めた1ヶ月で40本近く撮影しました。毎日のようにカメラ屋さんに足を運んでは、上がってくる現像データを見るのが毎日楽しみでした。そして、SNSで作品を発表するうちに「フィルムカメラで撮った写真っていいね」と共感してくれる人が増え、写真を撮り始めてから約5年で今ではSNS総フォロワー数が4万人になりました。

LomoApparat × LomoChrome Purple

最初から「上手くなりたい」とか「写真を仕事にしたい」と思って撮っていたわけではないのですが、いつの間にか私の中で「フィルムカメラ」という相棒が人生の中で切っても切り離せないものとなっていたように感じます。撮影のお仕事をいただくようになってから、今年9月に独立しフリーランスとなりました。

普段はどんな写真を撮っていますか?あなたの写真スタイルは?

一番好きなのはスナップです。普段通る道も季節ごとに発見があって楽しかったり、旅先で見つけた素敵なものを1枚ずつ撮っていくのも好きです。フィルムカメラで写真を撮る感覚と、海辺で貝殻を拾い集める感覚って似ているような気がしています。誰かにとっては重要ではないようなことも、自分のお気に入りを少しずつ集めていくような行為なのかなと思っています。旅先での風景なども撮ったりしますが、街中でのスナップのように「今!」と直感で感じた時にシャッターを切っている時、自分の心がなんだか生き生きしていていいなと思うことがあります。

ロモグラフィーとの出会いは、ロモグラファーの夫の影響で使い始めました。ノーファインダーで撮影している様子を見て「こんなに自由な撮り方でいいんだ!」と衝撃を受けました。これまでの写真撮影のイメージは、「ファインダーを覗いて、脇を締めて、呼吸を整えて・・」といった手順をしっかりと踏むスタイルでした。ロモグラフィーのいいところは、「呼吸をするように撮影ができるところ」です。頭の中を空っぽにして、直感を頼りにシャッターを切っていく楽しさ。今の撮影スタイルの原点になったと言っても過言ではありません。

LomoApparat × Color Negative ISO 400

フィルムならではの良さは何だと思いますか?

今は、デジタルでも「フィルム風」にアプリで加工できたりしてしまう時代です。なぜフィルムで撮り続けるかというと「そのカメラを使いたいかどうか」だと思っています。ロモグラフィーの創造力を掻き立てるような写りをしてくれる、「持ち歩きたくなるカメラ」って大事ですよね。撮影は、撮る前からモチベーションが上がっていることが大切だと考えます。自分の「気持ちが上がる」カメラを持つ、ということももしかしたら、いい写真を撮るコツなのかも?と思ったりもします。

ロモグラフィーのカメラはフィルムカメラを遊び尽くすことができ、実験的な写真を撮ることができますよね。カラーフィルターを重ねてみたり、ロモクロームパープルのような色の変化を楽しめるようなフィルム、工夫をして撮影をする多重露光など、ロモグラフィーのカメラは「1台あれば思いっきり遊べる」というところも魅力だと思います。大人だからこそ、「フィルムカメラにフィルムを1本だけ入れて、面白い写真を撮ってみる」というのもなかなか楽しいと思うんです。あとで撮り終わった写真をプリントして見せ合ったりとかも、新しい発見がありますよ。「何が映っているかわからないわくわく」ってスリルですよね。そういう「今」を生きてるなって実感できるのがフィルムカメラなのかなと思います。

LomoApparat × LomoChrome Purple

LomoApparatを使ってみての感想を教えてください。

私は普段シンプルなスナップしか撮影する機会がないので今回の撮影が楽しみでした!それと同時に「どんな風に撮ったら面白いだろう?」と工夫をしながら写真と向き合う時間を作ることができてこれからの撮影に向けていい影響をもらったような気がします。LomoApparatは、着脱できるアタッチメントもさまざまで「どれで撮ろう?」と悩んでいる時間も楽しく感じました。また、フラッシュについているカラーフィルターで気軽に楽しい写真が撮れるのもいいなと思いました。なんと言っても見た目が可愛いですよね!LomoApparatを見かけた友人も「可愛いカメラ!」と自然と笑顔になるようないいカメラだなと感じます。多重露光の写真も撮れるので、スプリッツァーを工夫すれば誰でも簡単にできるところがいいですね。

LomoApparat × Color Negative ISO 400

LomoChrome PurpleとLomoApparatの相性はいかがでしたか?

LomoChrome Purpleは加工がなくてもそのまま撮るだけで綺麗な色が出てくるので十分に楽しめるフィルムです。撮った色がどのように出るのか予想がつかないので、現像から上がってきたときに「あ、これってこんな色になったのか!」と予想とは違う色になっているのも面白いなと感じます。LomoApparatでの撮影では、色はそのままでアタッチメントを変えて撮ってみました。持ち歩きにはちょうどいいコンパクトサイズですし、1つの被写体に対していろんなパターンが撮れるのが面白いですね。私が普段使ってるLC-A+やLC-Wideも気に入っているのですが、アーティステックな写真に挑戦してみたい人にはおすすめです。

お気に入りの写真とその理由を教えてください。

これはカレイドスコープで撮りました!中華街にいる獅子舞の像ですね。カレイドスコープで撮ることで迫力が一気に増したような気がします。中華街のパワースポットも、カレイドスコープでさらにパワーが増したように撮れました!
Splitzerで多重露光に挑戦したものです。最初にスプリッツァーの上部分を隠してシャッターを切り、多重露光ボタンを押し、写真を撮った位置は固定したまま下部分を隠して撮影。これだけの手順で少し面白い写真を撮ることができました。
パンダの人形が空を飛んでいるように見えたので、コミック風に撮ってみました。
フィルムカメラで逆光を撮るのが好きなのですが、綺麗な光の表現もLomoApparatは叶えてくれるなと思いました。直感のままに感覚的に写真を楽しめるって幸せなことです。
風景の写真を撮るのにいいなと感じました!旅のお供のカメラにしてもいいですね。今回は一人で撮影していたので、次回はLomoApparatを持っている人同士で撮り合いをしてもいいだろうなぁと思います。
LomoApparatのいいところはピントのことは考えずにシャッターを切れるところ。これも、そのまま撮ったのですがすごく写りが綺麗だなと思いました!フィルムならではの質感を大切にしつつ、くっきり綺麗に撮れるところもおすすめポイントです。

スマホのおかげで誰でもきれいな写真が撮れる世の中になりました。"良いという形容詞はとても主観的なものですが、自分にとっての良い写真の定義を教えてください。

今の時代は本当に「誰でも写真を撮れる」時代ですよね。私が「良い写真だな」と思う写真は、「撮り手の言葉に表せない感情が、写真を見た人に伝わるかどうか」だと思っています。それは、「写真に見えていない部分」なのかもしれないと感じています。ポートレートに関しても、「綺麗に撮られたい」と表情を作っている顔なのか本当に心から親しい人と接しているときの自然体な笑顔は全然違いますよね。撮られている人を見れば、撮っている人もどんな人かなんとなくわかるような。

その考えの原点となったのが、父が幼い頃の私と妹を撮った写真でした。普段はクールな父。きっとその時は笑顔で、私たち姉妹を宝物のように思って撮ってくれたんだろうなと感じました。私も、そのように「撮り手が直接見えなくても、どんな気持ちで撮っているか伝える写真を撮りたい」と思っていて、今までもこれからもそれが私が写真を撮る時に大切にしていることです。

それが「人」であっても「モノ」「風景」であっても共通しています。それらをみることで自分の心が動いで、「残したい、大切な人たちに見せたい」と思うのが「良い写真」なのではないかなと思います。

LomoApparat × Color Negative ISO 400

最後に、宣伝などあればぜひ!

普段はフリーランスの写真家として、個人撮影やアーティスト撮影などをしたりしています。それと同時に、私は占い師としても活動しています。写真も占いも共通しているのが「直感力」なのかなと思っています。(比較的、写真も直感で撮ってることが多いです。笑)表面的には見えていないその人の「感情」だったり、言葉に言い表せないようなことを表現していくのが私の「写真」という表現手段なのかなと感じます。写真を撮る上でも「その人の人生と向き合う」ということを大切にしていますので人生に悩んだら、私と一緒に撮影に行きましょう!(もちろん、占いもします)人には必ず「その人が持っている魅力」というものがあります。写真を撮りながら、それを一緒に見つけて行けたら良いなと思います。


素敵なインタビューと写真をありがとうございました!Rinco KoyamaさんのX のフォローもぜひよろしくお願いします!


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