国境を越えたフィルムスワップ企画 2024 (Part 1)
42024年のフィルム写真の日を記念して、世界中のロモグラファーを招待し 国際フィルムスワップ を行いました。国境を越えたフィルムスワップが実現し、美しい多重露光写真の数々が誕生しました。その結果はまとめて前編後編でご紹介し、今回はパート1の写真をご紹介いたします!
日本 X スペイン
Marta: フィルムスワップのパートナーが日本だったので、日本とスペインの違いが明白に出るような写真を撮ろうと思いました。なので、自分の住んでる町(エルチェ)で一番古くて"スペインらしい"場所に行って写真を撮りました。そこには細い路地や古い教会があって、ヨーロッパで一番ヤシの木が多いらしいのでヤシの木の写真ももちろん撮りました。
撮れた写真はいい感じだと思います!もちろんどっちかの国の雰囲気が強く出た写真も何枚かありますが、スペインと日本がうまく混ざり合った写真も多くありました。
個人的にたくさん写そうとしてゴチャゴチャしちゃうのが嫌いなので、"空白"を残すようにはしています。そうすることでもう一人のフォトグラファーが撮った写真も見えるようになります。そして撮るときは考えすぎずに、何が写るか分からないドキドキ感を楽しむことが大切!
世界のまったく異なる場所に住む2人の人間が、人生の一瞬をまったく同じフィルムに写し取る。まさにマジックのようです。
Akio: 今回一週間くらいかけて、いろんなショットを撮ろうと思ってました。まず800フィルムだったので夜の撮影にしようと、暗部が増えるので多重しやすいとも考えました。まずネオンとか良いかなと始めたら、普通に撮るのが面白くなって数時間で撮っちゃいました。近所から始まって、最後は渋谷のスクランブル交差点で終わりました。
その後、インスタのDMでスペインのMartaさんから初めましての連絡が来ました。お互いフォローしたんですが、こういうきっかけも面白いですね。
出来上がったのをみると僕は夜、Martaさんは日中のストリートを撮っていて真逆で面白いと思いました!普段交わることがない風景が一緒になって、amazingショットになってますね。トリミングとかしたら面白そうなのもありました!
フランス X 香港
Ray: 写真を使って世界の人たちとつながる企画に招待してもらってとても嬉しかったです。このところ仕事が少し大変で、また人生の混乱にも陥っていた。だからこの招待状を受け取ったときは本当に嬉しかったです。カメラを手に取ってこの街を再び撮影する意欲と時間が湧いてきました。
フィルムスワップは初めてでした!多重露光をしたことあありますが、その時の写真創作プロセスは完全に自分のアイデアに基づいていましたが、今回は他の人と協力して一連の写真とストーリーを完成させました。
カメラはお気に入りの1つであるNikon FM3Aを使いました。ヴィクトリア・ピーク、尖沙咀、と旺角に行って撮影をしました。香港の最も魅力的なところは、山と海と街の関係だと思います。この街のさまざまな姿をありのままに表現することが常に私の一番の目標でした。
写真を見ての最初の感想は、WOW!過去に制作した多重露光の写真とはまったく違う雰囲気に仕上がりました。同じ写真でも、まったく異なるイメージやスタイルが見ることができました。今回のフィルムスワップはコントラストの感覚を表現しています。写真の中にフランスの人や建物が見えると同時に、香港のネオンやビクトリア・ハーバーが見え、世界のさまざまな場所の美しさと、私たちひとりひとりの距離が実はそれほど遠くないことを示しているような気持ちにもなりました。
Chloéが撮影したポートレート写真は本当に美しくて、香港の街並みが背景としてとても美しく魅力的な下地になっているのが嬉しいです。
Chloe: 私は典型的なパリっぽさが感じられるアパートの中でほとんどの撮影をしました。そこのアパートは繊細な魅力があり、とても明るく、大きな窓から自然光が差し込むいい環境でした。
エレガントさを出すために、風景にも花を入れることにしました。面白い質感と詩情の感じが出た写真が何枚か撮れました。モデルがタバコをくわえている写真ではミステリアスで浮遊感のある瞬間を演出してくれています。
フィルムスワップのコンセプトはとても魅力的だと思います。地球の反対側の人と一緒に一つのフィルムを撮るというのは、写真においても国境を越えて多様性をより豊かにするものです。フィルムは待つこともプロセスの一部で、その予想できない要素も楽しいです。フィルムスワップを通じてフィルムそのものが他の人と繋がるキャンバスになって、2つの異なる世界が重なり合う場所になります。アートというものが国境を超えたもので、新しいものとの出会いが自分の視野を広げてくれることを学びました。
パリと香港というまったく異なる2つの環境がどのうまく絡み合っていてとても驚きました。室内で親密な雰囲気の中で撮影したポートレートは、都会的で賑やかな街並みとうまく重なりました。
いい写真がいっぱい撮れましたが、お気に入りをあえて選ぶとしたら下の写真です。

細部の細かいところから影の部分まで、この写真にはいろいろな思いが込められています。2つの異世界が出会い、うまく混ざり合っています。
多重露光の露出がうまく決まってなくて微妙な写真も何枚かありました。一方が露出オーバーだったり、露出アンダーだったりでバランスが悪くなってしまいました。でもこれもフィルム写真ならではのことですね。
アメリカ X 中国
Sun Yu: 私は南京で撮影して、ビジネス街の風景とその近くの夜景を撮ってみました。また、義和路沿いの古い建物も撮影して、最後に地下のアートスペースを訪れました。
一番大変だったのは、すべてをコントロールしたいという考えを捨てるよう自分を説得することでした。フィルムスワップはどんなにコミュニケーションを重ねても、全てをコントロールするのはできないものです。皆さんがフィルムスワップするときは複雑な考えは捨てて、とにかく楽しむことを目標に撮ってみてください。これこそロモグラフィーのモットーですからね!
正直なぱっと見でダメだったのかなと思っていましたが、よく見ると面白い写真が実は多かったです。例えば、飛行機があって、そこにとても目立つ数字や記号があったり、飛行機が壁や地面にプリントされていたりして、空間的な重なりが感じられる写真がたくさん撮れました。また、私が思い描いていたイメージは基本的に実現されていたとも言えますが、多重露光の重なり具合は全くの予想外でしたね。
アメリカに住んでる人とフィルムスワップをするのは、まったく異なるシーンを撮影し、まったく異なる考え方で撮影するという、これまでとは異なるものだった。2国間で異なる視点の重なり合いはとても面白かったです。それにLomoChrome Turquoise を使ったことも楽しさを増やしてくれました。このフィルムはとても個性的でクールで好きなフィルムです!夜のシーンを全部ターコイズブルーにしたら、もっと良くなるかもしれないですね。
Carolina: マイアミ国際空港(MIA)のすぐそばで写真を撮離ました。一番難しかったのは、フィルムスワップの相手ががどんな写真を撮っているか分からなかったことですね。でも面白い写真が何枚も撮れました。
フィルムスワップの一番の面白さであり醍醐味はその予想外さです!
今回の企画にご協力いただいたMarta、Akio、Ray、Chloe、Sun YuとCarolinaの素晴らしいロモグラファーの皆様に感謝いたします!#lomoworldfilmswap とそれぞれのロモホームもぜひ見て、フォローしてください! @MOTAGIRL2, @AKIO_NAKAI, @0130, @CHLOLHOT, @BONNELLY.
コメントはまだありません