後藤芳貴 フィルム写真展「幻影世界 -PHANTOM WORLD- 」開催のお知らせ

ごっちん の愛称で知られる、我々ロモグラフィーの哲学をまさしく体現しているロモグラファー、後藤芳貴さんが京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクにて6月25日より個展を開催されます。

「幻影世界 -PHANTOM WORLD- 」

<<展示内容>>

LOMO LC-A+ で撮影された多重露光の写真展。レンズアクセサリーのSplitzerを使い構図の上下や左右に異なる被写体を重ねたり、撮影を終えたフィルムを再びカメラに装着して重ねていくフィルムスワップによる多重露光の作品を展示。作品は全く異なる国や地域を1つのコマに重ねたものも特徴的だが、モノクロ作品と共にポジフィルムで撮影しネガ現像を施す”クロスプロセス現像” による色鮮やかな作品も見所。A4からA0サイズまでの作品を 36点を展示予定。

<<ステートメント>>

英語の “photograph” という語は、イギリスの天文学者ジョン・ハーシェルが創案した。photo- は「光の」、-graph は「かく(書く、描く)もの」「かかれたもの」という意味で、日本語で「光画」とも訳される。(Wikipediaより)

私はフィルムカメラで一つのコマに複数回露光(撮影)する「多重露光」と言うアナログな技法で作品を制作している。それは見たままの光景を写すのではなく、目の前の光景を借り私が思い描いた世界を表現している。それは形あるものは変形させ、そこにあるはずがないものを配置し、足し算と引き算を考える。

私は写真を写しているのではなく絵を描いている。と思っている。しかしカメラとフィルムを使っている以上、仕上がるものは間違いなく写真だ。しかしファインダーを覗いてもその仕上がりは見えない。ファインダーは私にとってキャンバス。目の前の光景を形の変えられるパズルの1ピースとして、ファインダーというキャンバスに当てはめ完成図を創造するのだ。「光の描くもの」とはまさしく私にとっての一番しっくりくる「写真」を表現する言葉だ。そんな光が描いた多重露光による私の「幻影世界」を楽しんで頂きたい。

<<詳細>>

会場:京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク (ウェブサイト)
会期:2024/06/25 (火) 〜 2024/07/07 (日) 
時間:11:00 〜 18:00(期間中無休)
本人在廊:7/1 (月) 以外毎日の予定
住所:京都市東山区堀池町374-2 (Google Map)
アクセス:地下鉄東西線「東山駅」より徒歩5分
     京阪本線「三条駅」より徒歩10分
市バス5号、46号で「神宮道」下車すぐ

関西圏にお住まいの方や期間中にご旅行に行かれる方は、ぜひプリントされた多重露光の作品を見にギャラリーまで足を運んでみてはいかがでしょうか。


ゴトウヨシタカ (写真家)
フリーランス写真家。2018年写真事務所ジャムアーツ設立。2008年にLomographyのフィルムカメラに出会い、実験的な表現やクリエイティブな自由を追求する世界中のユーザーに触発され、一つのコマに異なる被写体を重ねて撮影する技法の「多重露光」に没頭。このアナログな技法によってSF映画や絵画的な世界感を持つ作品を数多く制作。特に映画監督クリストファー・ ノーラン氏の時間と空間が交錯する映画作品やマグリットなどによる超現実主義の絵画作品から大きな影響を受けてきた。それらは時に幻想的で時にクレイジーな作品として様々なコンペで評価を受ける。作品は各種広告や書籍の装幀、音楽ジャケット、企業カレンダー等のアートワークに提供。一方でフィルムカメラによるワークショップの講師を各種学校や施設で勤める。2018年にバッファロープレスより「Inception」、2019年に233 PRESSより「X-ing」、2023年3月に233PRESSより「Mission」を出版。

Web: www.photobox.jp/
Lomohome: gocchin
Instagram: lomogocchin

Credits: gocchin

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2024-06-12 #ニュース kota_97 の記事

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