フィルムカメラを始めるために知っておくべきこと
フィルム写真の初心者にとって、1台目のフィルムカメラを決めるのには苦悩を強いられるかもしれません。ただ、最終的には、自分のニーズや個性に合ったカメラを選ぶことが一番です。
今回のマガジンでは初心者向けカメラの中からあなたにぴったりの1台を見つけるために役立ついくつかの質問をご用意しました。
予算は?
まずはとても現実的で重要な質問です! フィルムカメラはデジタルカメラに比べて安価な選択肢が多く、特に中古のものは手に入れやすいです。
それでも、使用するフォーマットやフィルムの種類によっては、現像やスキャンの費用がかさむことがあります。なので初心者向けフィルムカメラを選ぶ際には、カメラやレンズ以外にもかかる費用も考慮することが重要です。
どのフォーマットを選ぶ?
例えば、とても小さいフォーマットである110フィルム の現像は35mmフィルムに比べ少し高くつくことがあります。それでも、110には装填に失敗しないカートリッジ式のパトローネや独特の描写など、多くのフィルム好きに110フィルムが愛される理由 がたくさんあります。
一方で、多くの人がより本格的でプロ向けと考える120フィルム はフィルム1本で8 - 16枚の写真しか撮れません。比較すると、110フィルムは24枚、35mmフィルムは36枚(または、例えばLomourette のようなハーフカメラであれば最大72枚)撮影できます。ただその写りは35mmよりもきれいで、それこそが中判を選ぶ理由でもあります。
最も一般的な35mmフィルム は良い出発点です。35mmフィルムの多くは今も生産されており、最近ではロモグラフィーからもLomoApparat などの新しいカメラが登場しています。
自分にはどのフォーマットが合いるかイメージは湧きましたか?
使いやすさはどれ位求めますか?
もうひとつ考えるべきことは、カメラをどのように扱いたいかということです。手軽に持ち運べる相棒が欲しいですか?あまり場所を取らずに気楽にさっと取り出して撮影できるカメラが欲しい場合は110や35mmのコンパクトカメラがぴったりかもしれません。例えばSimple Use Film Camera 、Lomomatic 110 やLomoApparat などのカメラはポケットやバッグに簡単に収まり、手軽に撮影ができます。
一方で、もっと真剣に撮影したい方や操作性や撮影の自由を求める分少し重くても構わない、クラシックなフィルムカメラの見た目が好きな方には、頑丈で製造されてから数十年経った今でも信頼されているカメラがあります。例えば、Nikon FE、Pentax K1000、Olympus OM-1、Canon AE-1などです。これらのパワフルなカメラは中古市場では価格が少し高めになることもありますが、確実に長持ちする作りになっており、多くのプロフェッショナルにも使用されています。
120フォーマットではPentaxやMamiyaのカメラがあります。ロモグラフィーにも6×6のLC-A 120 があり、他のカメラより軽量で多重露光などのクリエイティブな機能が搭載されています。
あなたの撮影スタイルは?
フィルム写真の細かい部分まで学び、いろんな構図の取り方を最大限に活かそうとする完璧主義者ですか?それとも、実験的なアプローチを行い、光漏れや粒子感などの「失敗」を受け入れるタイプですか?
もし、多重露光の写真に魅了されていたり、クリエイティブなレンズアクセサリーを使うのが好きなタイプなら、Dianaファミリー 、Lomo LC-Wide 、La Sardina やSprocket Rocket であったり、Instax Wideフィルムで撮影できるLomo'Instant Wide Glass などのクリエイティブなカメラがぴったりかもしれません。
フィルムカメラの世界は広大で、フィルム写真の旅を進めていく中で多くのカメラに出会うことになるでしょう。しかしフィルムを始める際には、フィルムの世界で自分の足場を築くために、いろいろ考えてからカメラを買うことが大切です。
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