フィルムフォトグラファーMatthijsとLomoGraflokで写真の基本を学ぶ

Matthijs Houthuijsさんは熱狂的なフィルム写真愛好家で、オランダのフローニンゲンにあるFoto Sipkes というカメラショップ (ロモグラフィーパートナー)で働いています。しかし、彼のカメラへの情熱は仕事を離れても止まりません。LomoGraflok 4×5 インスタントバック に魅了され、自身が開催したフィルム写真ワークショップにて4x5カメラとLomoGraflokを使用した撮影をしました。今回のインタビュー記事では、彼自身が撮影した料理写真とともに、彼のフィルム写真経験と、彼と一緒に写真基本に立ち返った参加者の経験をご紹介します。

Credits to Matthijs Houthuijs

以下はMatthijsの言葉です。

初めまして、Matthijs Houthuijsと言います。私はFoto Sipkesで働くフリーランスの料理写真家で、フィルム写真愛好家です。料理写真の撮影ではほとんどデジタルカメラしか使いませんが、リラックスして撮りたい時や、色々試してみたい時にいろんなフィルムを使っています。

ずっとメインに35mmと中判を中心にフィルム写真を撮ってきました。しかし数年前から中判より大きな4x5にますます興味を持つようになりました。主にモノクロの風景写真を撮るためにIntrepid 4x5を購入することに決めました。私のデジタル料理写真とはまったく異なるシステムですが、純粋にリラックスして楽しむために使っています。

シノゴカメラはバッグから取り出してすぐに撮れるものではないので、じっくりと写真を撮りたいときだけに持ち運ぶようにしています。アルプスの山々を登り、クロアチアの海岸沿いを歩きました。時にはその風景を撮る価値がないと思いバッグから取り出さないこともありました。一般的な4x5のモノクロフィルムは35mmフィルムよりもはるかに高価なので、厳選して撮影し、4x5でカラーフィルムを撮影することは考えなかったです。

Credits to Matthijs Houthuijs

少し前に、ロモグラフィーがLomoGraflok 4×5 インスタントバック を作っていることを知りました。インスタントフィルムを使用していること、良いプリントサイズ、そして安価で手軽にカラーで撮れるということですぐに興味が湧きました。色々気になっていたところでロモグラファーから今回テストする機会をいただきました!

その名の通り、LomoGraflokはGraflok機構を使ってカメラに装着するシンプルなシステムです。使用するInstax Wideフィルムは従来の4x5フィルムより少し小さいので、パッケージには撮影範囲を確認するためのマスクが含まれています。このマスクをカメラとフォーカシングスクリーンの間に挟んでピント合わせをします。また、このマスクは背面の厚みを補正して無限遠まで簡単にピントを合わせることができます。

Credits to Matthijs Houthuijs

ワークショップ

職人技が光る美しい写真店で働く私は多くの写真家と出会う機会が多く、定期的に写真家や写真愛好家から様々なトピックに関する講習を依頼されます。ある日、オランダ北部の写真クラブThe PixelSquad からデジタルで撮る人向けにフィルム写真について学ぶ2日間のワークショップを依頼されました。私たちは日程を決めては10人のグループにフィルム写真の魅力的な世界を紹介する準備をしました。

初日、私の前には10人のワークショップ受講者がいたが、そのほとんどがデジタルでしか撮影しておらず、フィルムにとても興味を持っていました。私は最初からフィルムの不完全さを受け入れるように伝えました。フィルムは感覚を重視するものであり、「技術的に完璧な一枚」を達成することはあまり重要ではないです。

Credits to Matthijs Houthuijs

フィルムの種類、フィルムのフォーマット、デジタル写真との違いについて短いレクチャーをした後、受講者のみんなはAgfa Clackを持ってフローニンゲン (オランダ) の中心部を散策しました。1954年に作られたこのカメラには最小限の機能しか搭載されておらず、ただファインダーを見て構図を決めるだけです。現像した写真を見て、70年前のシンプルなカメラが生み出す美しい写真に感動しました。

フォトウォークで撮った写真について話し合った後、4x5カメラでのポートレート・セッションの時間となりました。私たちは通常の照明を消し、スタジオランプを使いカメラのフォーカシングスクリーンの周りに集まりました。部屋は次第に静かになっていきました。

逆さまになった被写体がガラスに映し出される中。私は、ガラスと蛇腹とレンズほど純粋なものはないと説明しました。スマホ、デジタルスクリーン、4Kの時代に、フォーカシングスクリーンに映し出された像を前に全員が無言になるとは思いませんでした。

多くの人にとって、左が右で上が下といった大判特有のステップは少し難しかったですが、最初のフィルムがLomoGraflok,から出てくると、グループは再び静まり返りました。“とても美しい色と柔らかい写り” とでも言いましょうか。

日が暮れるまでLomoGraflokでお互いを撮影し、忘れられない思い出になりました。

Credits to Matthijs Houthuijs

最後にアドバイス: フィルムで実験して撮ることを楽しんで。全てが完璧にはならないフィルムの世界へようこそ。


Matthijsさん、素敵なワークショップについてお話いただきありがとうございます!

MatthijsさんのウェブサイトInstagram のチェックもお忘れなく!


Lomography Japan:Instagram / Twitter / Facebook / ショップページ

2025-04-23 #gear #people lomocato の記事

コメントはまだありません

他の記事を読む