写真について考える:クリエイティブプロジェクトに挑戦する大切さ
クリエイティブプロジェクトは燃え尽き症候群から抜け出すおすすめの方法であるだけでなく、フィルム写真やフィルム撮影者としての自分自身についての知識を深めることにもつながります。簡単にできる小さいプロジェクトでも長期プロジェクトでも、創造性を刺激しかつ一貫性が求められる作業をすることで得られるものはたくさんあります。
今回のマガジンでは、私たちがフィルムで撮る人として、アーティストとして成長するための方法として活用できるクリエイティブな撮影プロジェクトをご紹介します。また、私たちのコミュニティーメンバーにが実際に行ったプロジェクトなども合わせて紹介していきます。
テーマを決めることの重要性
新しいプロジェクトのコンセプトを考え、実際に取り組むことでフィルムについてより深く学び、自分自身の技術とのつながりを深めるきっかけにもなります。テーマを決めることで写真撮影がより具体的になり、形のあるプロジェクトになります。一貫性も生まれます。
非銀塩写真
クリエイティブプロジェクトは大掛かりであったり費用がかかることをする必要はありません。コンセプトがシンプルであればあるほど追求することもできます。手軽にできる非銀塩写真の実験 として青写真 やルーメンプリント があげられます。
非銀塩写真は存在そのものが独特な世界観を持っています。カメラを使わずに写真を作り出すことで実体験を通して写真の基礎についてより深く学ぶことができます。手の込んだコンセプト、写真撮影や、様々なフィルムやカメラを使うプロジェクトに比べて非銀塩写真はコストや時間をかけなくていい場合もあります。
@juanmarinoargにのアルバムMy Medicine は薬の箱で青写真を作ったり、@lomodesbroのLumen Prints は文字通りルーメンプリントを身近なものを使って完成させています。
個人的なプロジェクト
個人的な写真を作ることももちろんできます。いつもと違うカメラやフィルムを使ってみるのも一つです。アーティストのSarah BerglundのフォトブックFriend of a Friend のように自分の思い出の物語をうまく組み合わせてミクストメディアのようなフォトブックを作ることもできます。
このようなプロジェクトは、気まぐれに撮影するのではなく、ルールや主旨を設けることで、フィルム写真への興味や情熱を再燃させてくれることもあります。また、時間の壁を超えたプロジェクトもできます。ロモグラファーの@nekooOlympus Trip 300 の写真アルバムは2010年代にスタートし、10年後に完結しました。
撮影した本人はこの写真アルバムについてこう述べています:
ようやく古いFujicolor 200を現像することができた。Olympus Trip 300の中に10年以上常温保存されていたフィルムです。写ってる写真の大半は2012年から2013年にかけて撮ったものだと思う。ハート型のマスクのアイデアは当時見つけたロモグラフィーのヒントから得たもので、気に入っているので将来は違う形でも試してみるかもしれない。なんでこんな写真を撮ろうとしたかは覚えていないけど、好きなものと亡くなった猫を撮りたかったんだと思う。2010年代初頭のあの時の流行りを記録したスナップショットになっていると思う。フィルムの最後の写真(ピンクぽくなっている写真)は、2024年に撮ったものです。
コンセプト撮影
計画から実際の撮影に至るまで、コンセプト撮影は没頭できる写真撮影になります。さらに期限を設定することでより形のあるものにできます。コンセプト撮影では、思い描いている写真を実現するためにモデルやアシスタントを雇うこともできますし、@makethisadoubleのようにフィルム好きの仲間とフィルムスワップをすることもできます。
いつもの撮影スタイルや技法とは違う、テーマを持ってプロジェクトに取り組むことでいろんな学びや発見が生まれます。このマガジンを読んで皆さんも新しいプロジェクトに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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