LomoChromeで夜景を写すには?

LomoChromeフィルムを使えばアナログカメラで美しいカラーシフトを楽しむことができちゃいます。ですが、様々な光環境で最適なカラーシフトを生むためにはどうすればよいのでしょうか?ここでは、LomoChrome Purple XR 100-400LomoChrome Turquoise XR 100-400 を夜間撮影で使う際のヒントをご紹介致します!!

Credits: juliabrummer

撮影場所、気候について

私はブラジル出身の写真家で「色彩」を専門分野としています。不思議と色素への関心が強く、どの作品にもそれを関連付けるようになったんです。今回の実験は光源や色の多い場所がよかったので、ちょうど私の街に来ていた移動遊園地はぴったりでした。もしもあなたの街にもネオンでいっぱいの通りやメリーゴーランド、イベントの綺麗な飾りつけを見つけたら、怖がらずに撮影に挑戦してみてください!ここにご紹介する写真は2016年11月の暑い夏の夜(ブラジルの夏は凄いんです!)に撮影されました。同じ夜の撮影で、気候の違いで写真の色にも変化が現れた場合には、ぜひコメント欄から教えてください!

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ISO ついて

LomoChromeフィルムのISOは100から400の許容誤差内ですが、夜間撮影で鮮明なカラーを写すのに適した感度ではありません。そのため、カメラのISO設定を100、シャッタースピードを1/2~1/4に設定した場合には露出不足になる可能性が高いでしょう。ISOの設定数値が低いほど色は明るく映し出されますが、合理性を保ってISO25以下の設定ではシャッタスピードが遅くなりすぎないように注意してください。シャッタースピードが遅すぎると、光の波が無数に写って色がすべて混ざってしまい、一面に真っ白くぼやけただけの写真になってしまいます。ISO400以上の設定でシャッタースピードを遅く設定した場合にも同じことが言えます。ですが、覚えておいてください。設定を間違えてしまった写真の場合には、現像段階で修正することも大切ですよ。

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カラーパレット

どれも美しいことに変わりはありませんが、LomoChromeは様々な異なったカラーを写します。写真の色構成を決める際には、こちらの比較を参考にしてみてください。

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LomoChromeフィルムは赤外線フィルムに似せたフィルムですが、気温や気候に対してオリジナルの赤外線フィルムと同等の感度があるとは言い切れません。しかしながら、カラーシフトの点でいえば同様の特徴を持ちます。イメージが写される表面の化学組成と光に対する物理的な反応によって、特にカメラのアングルや光線の頻度が違う場合には、異なる効果がその色に現れるでしょう。その効果についてより理解してもらうために、公園の写真を実際の色、Turquoiseで撮影した色、Purpleで撮影した色のシミュレーションと比較してみましょう。

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色のある光源をメインの被写体とした場合には、以下のカラーパレットを参考にしてください。

LomoChrome Purple

紫、濃紺 – 青緑
オレンジ – 様々なピンク
ピンク、薄紫 色– 黄色
青 – 青緑
緑 - 紫
黄色 – ピンクや薄紫
明るい赤 – 赤のまま (他の赤色では赤褐色や赤みを帯びたオレンジ色などに変化する傾向があります)

LomoChrome Turquoise

青 – マスタード色
ピンク – ぼんやりとした紫
バイオレット – 暖かなオレンジ
赤、緑、黄色 – 濃紺/明るい青/ターコイズブルー/エメラルドグリーン/明るいバイオレット

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All About the Blues: A LomoChrome Turquoise XR 100-400 Film Review 』(英語)と 『LomoChrome Purple XR 100-400:いかにしてパープルに染め上げるか? 』のレビュー記事では、昼間の光環境でどのようにLomoChromeフィルムのカラーを調整するかについてご紹介しています。しかし、被写体が光で、特に夜の撮影の場合には状況が異なるので十分注意してください。

Lomochrome TurquoiseのカラーパレットはLomochrome Purpleよりも正確ですが、光を被写体とした場合にはどちらにも大きな差は見られないでしょう。発光体を被写体としたときには、光源の周りにある物質によって反応が変わってきます。たとえば、ネオンライトを反射するカラフルなガラスや、クリスマスツリーに飾り付けられたオーナメント、車のヘッドライトなどです。そのため、もし光源に正確なカラーシフトを期待していると、思ったような色構成にならない場合もあるので注意してください。

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光には暗すぎる影や茶色、グレー、そして黒はありません。他の色がブラックライトのような異なる種類の光に照らされていない限り、くすんだ色がカラーシフトを適用できる最大限のカラーです。絞り値を調整(4.9~5.6)してバルブモードを使ったり、クロスフィルターで光の軌跡を広げたりすれば、ほかの色を写してイメージに虹を描くこともできます。

Credits: juliabrummer

さぁ、あなたはどんなふうに夜景を写しますか?いますぐカメラにLomoChromeフィルムをセットして、夜の街に飛び出そう!


LomoChromeで写した夜景をもっと観たい方は こちらのアルバム『LomoChromes at Night』 からご覧いただけます。

2017-02-26 #gear Júlia Brümmer の記事

LomoChrome Purple Film 100-400 35mm

Lomochrome Purple XR 100-400 35mmフィルムは、自然な色のトーンを今まで見たことがないような紫色のトーンにシフトさせます。驚きの写真を撮影してみたい方にお勧めのフィルムです。そのサイケデリックな写りはKodak Aerochromeフィルムのように すばらしい彩色を写し出します。

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