Belair Instant Back スターターガイド

未だかつてない程にユニークなインスタント写真を撮影できるBelair Instant Back、みなさんはもう手に入れましたか?Belair Instant BackをGETした方達は、撮影前にこちらのガイドに目を通してください! BelairカメラにInstant Backを取り付ける方法から、最初の撮影まで、こちらのスターターガイドに書かれていることを忘れずに、アナログアドベンチャーを楽しみましょう!

クイックスターターガイド

1. こちらのスターターガイドをじっくりと読み、どのようにBelair Instant Backで撮影するのかしっかりと把握してください。
2. 撮影は1、2、3の手順の繰り返しです。(詳しくは『1、2、3のダンスで撮影!』の項目をご参照ください。)
3. 撮影コンディションに合わせ、都度正しい露出の設定を行ってください。(詳しくは『ISO感度について』の項目をご参照ください。)
4. その他の撮影技法等は『フレーミングについて』、『フォーカス合わせについて』、『トラブルシューティング』の各項目をご参照ください。

Belair Instant Backについて

こちらのガイドをお読みいただく前に、 Belair Instant Back についての基本的な内容を説明させてください。
Belair Instant Backはインスタント写真に今までに無いほどクリエイティブな撮影を可能にした、画期的なシステムです。Belair Instant Backで撮影したクリエイティブな写真に、みんなびっくりすることでしょう。しかしその為には、最初の準備が重要になるのです。Belair Instant Backは、Belairカメラを従来のインスタントカメラに変えるわけではありません。Belair Instant Backのシステムは全自動で動くわけではないのです。全自動というよりも、自分で設定を変更する必要があるマニュアルカメラです。マニュアルということは、インスタント写真の撮影を様々な設定を変えて自分でコントロール出来るということなので、素晴らしいことです。 しかし同時に、最初にガイドをしっかりと読み、撮影の仕組みをきちんと理解する必要があります。 こちらのスターターガイドの目的は、一番良いと思われる撮影方法の大まかな流れと設定を説明をし、あなたが素晴らしいインスタント写真を撮影できるようになる為のお手伝いをすることです。このスターターガイドを数回目を通して、数回テストショットを行えば、Belair Instant Backを使いこなす上で必要なことは全て見につくことでしょう。でもだからこそ、このガイドを外出先でも読み返して確認することを強くおすすめします!Belair Instant Backで撮り始めたばかりの最初の写真もすばらしいものを撮りたいと思っているなら特にです!

Belair Instant Backを取り付ける前の作業

BelairカメラにBelair Instant Backを取り付ける為には、カメラ本台の一部を取り除く必要があります。
とても簡単に出来る作業ですので、ご心配なさらず。

詳しくはこちらをご覧ください:Belair Instant Backの装着方法

1、2、3のダンスで撮影!

Belair Instant Backでの撮影を昔ながらのダンススクールに準えてご説明しましょう。ダンスでステップを踏むのと同じように、 ひとつひとつのパートをしっかり行うことが美しい結果を作る上でとても大切になります。Belair Instant Backでの撮影はダンスのステップのように1、2、3のステップで撮影が進みます。1、2、3の順番で常に撮影が行われ、インスタント写真を撮るために毎回1、2、3のステップを踏むのです (もちろん最初にInstant Backを取り付け、フィルムを入れる作業もありますが、その後はずっと1、2、3です)。1、2、3のステップを毎回行うルーティンワークだと頭に置いて気を付けておくことが、Belair Instant Backのダンスマスターになるためのファーストステップなのです。

1. 最初にカメラボディの側面にあるフィルム取り出しレバーを下位置まで降ろします。この時しっかりと『1』の場所まで降ろして下さい。そして絞り値の設定とISO感度の設定をします。全てのセットアップが完了したら、自分のタイミングでシャッターを切りましょう。
2. シャッターを切り、撮影が終了したら、フィルム取り出しレバーを『2』の位置まで上げ、戻します。
3. フィルム取り出しレバーがしっかりと『2』の位置に戻っていることを確認し、フィルム取り出しクランクを反時計回りにフィルムが完全に取り出されるまで回します(フィルム取り出しクランクには『3』と印が付けられています)。フィルム取り出しレバーをどのように使うと良い結果が出るのか、後程このガイド上でご説明させていただきます。そちらもしっかりとお読みください。

ISO感度について

ISO感度を適切に設定することでBelair Instant Backで撮影した効果は劇的に変わります。通常では、野外での撮影はInstant Back付属のNDフィルタを使用します。 撮影場所によって、室内、または夜間の撮影であればNDフィルタを取り外す必要があり、NDフィルタの有無を撮影シチュエーションで切り替える必要があります。 もちろんISO感度や絞りの設定を自己流で変更することで毎回違う結果を写真に残せますが、Belairスターター向けにシチュエーション別露出ガイドをご用意しました。
★注意事項:NDフィルターを取り外す際は、シャッター羽が壊れやすくなっておりますので、十分にお気を付け下さい。

Belair Instant Back 露出ガイド

フレーミングについて

The Belair X 6-12カメラのビューファインダーは中判フォーマットに適するようにデザインされています。Instant Backを使いFuji Instax Wideフィルムで撮影するときは、通常の中判フォーマットでの撮影とは差異があります。
おおよそ1M程の近距離での撮影の際は、ビューファインダーを覗きこみ位置を決定したら、少しだけカメラ本体を上へずらします(フレーミングした位置からフレームの高さの1/2から1/3の大きさ程度)。遠方距離での撮影の際は、ビューファインダーで見える像と、実際にレンズに写る像の差異が少なくなる為、意識してカメラ本体を動かす必要はありません。

ピント合わせとフィルム取出クランクについて

Belair X 6-12カメラのストラップは撮影対象との距離を測るときにとても便利です。1Mの距離を簡単に測ることができます。このストラップを使い撮影対象との距離を測り、ぴったりとピントの合ったポートレイト写真の撮影をお楽しみください。室内での撮影では、三脚や代用品を使って、カメラの位置を定めるとより便利です。

カメラを正しく持ち構えることもとても大切です。左手でBelairカメラの左側側面を覆うように持ち、カメラボディをしっかりと支えます。右手の人差し指はシャッターをおさえ、他の指と手の平を使ってぶれを少なくするように支えます。カメラが動かないよう気をつけながら、人差し指でシャッターを切ります。

フィルム取出クランクはとても簡単に使えます。リラックスして、スムーズにクランクを回すことが大切です。早すぎることなく、遅すぎることなく適切な速度で回します。スムーズに回せたかどうかがインスタント写真の出来にかなり影響します。一枚の写真につき3秒から5秒くらいをかけて回すのが目安です。クランクがしっかりと巻き終わるまで、出てきたインスタント写真を引っ張ったりしないでください。写真が完全に外に出たことを確認し、抜き取って下さい。

トラブルシューティング

撮影したインスタント写真の上部と下部が帯状に黒くなってしまいます。

Belair Instant Backで撮影された全てのインスタント写真にこの現象は現れます。Belairのインスタント写真のレトロな雰囲気をプラスする効果ですので、そのユニークさをお楽しみください。

なぜこのような効果が現れるのか、物理的にご説明すると、Fuji Instax WideフィルムがBelairカメラの中判フォーマットよりも広い現像領域を持つからです。上下の光がBelair X 6-12カメラによって遮られ、黒い帯が発生します。

上下の通常現れる黒い帯とは別のもので、左上の角に黒の帯がでてきます。

こちらの現象はシャッターを切る前にフィルム取出レバーを『1』の位置まで下げ忘れた時に生じます。撮影前にフィルム取出しレバーを『1』の位置まで下げることを忘れなければ、左上の角に黒の帯が生じることはありません。

背面のフィルム出口に写真が詰まってしまいました。

Fuji Instax Wideフィルムをセットし撮影したら、必ず『1、2、3のダンス(プロセス)を行うことを忘れないで下さい。フィルム取出レバーを『2』の位置までしっかりと上げる必要があります。フィルムが出てこない場合、フィルム取出クランクを、フィルム取出レバーの『2』の位置のロックが外れるまで回し続けます。ロックが外れたらフィルム取出レバーを『2』と『1』の中間の位置にまで下げ、再度『2』の位置まで上げます。『2』の位置からずれないように抑えながら、再度フィルム取出クランクを回し、しっかりと写真を出し切り、引き抜いてください。

★注意事項:
1. フィルムが詰まった場合、フィルム取出レバーを『1』の位置まで下げることは絶対にしないでください。フィルム取出レバーを『1』の位置まで下げることで次のフィルムも動き出し、2枚同時に詰まってしまう恐れがあります。
2. フィルム取出レバーが『2』の位置にある時に無理やり『1』の位置までレバーを下げようとしないでください。フィルム取出レバーに負荷がかかり、故障の原因になります。

写真に白い線が入ってしまいます。

フィルム取出クランクを回す際、Fuji Instax Wideフィルムに入っている化学物質が写真中に広がり、浸透する仕組みになっています。化学物質を綺麗に拡散させる為に、フィルム取出クランクを適切な速度で回すことがとても大切です。クランクを回す速度が遅すぎる場合、化学物質が上手く広がらず、白線が生じる原因となります。

日光の下で撮影すると、真っ白になってしまいます。

恐らく、NDフィルターのセットし忘れが原因かと思われます。ISO感度についての項目とBelair Instant Back 露出ガイドをしっかりとお読みください。

写真が暗くなりすぎたり、明るくなりすぎたりします。

ISO感度の設定をし忘れていませんか?撮影シチュエーションに合わせて違う露出の設定が必要になります。詳しくはBelair Instant Back 露出ガイドをご覧ください。

写真に像がしっかりと浮き上がるまで、時間が掛かり過ぎている気がします。

写真が露光不足だと、出来上がりまで時間が掛かる傾向があります。像がしっかりと浮き上がるまで、場合によっては24時間程度かかることもございます。時間が経つにつれて、綺麗になりますのでそのお時間をお楽しみいただけると幸いです。

インスタント写真を撮影した後、フィルムカウンターが正常に動作しません。

Belair Instant Backが多数のマニュアル設定を搭載している為、フィルムカウンターはフィルム取出レバーを『2』のポジションまで移動させた時に動作するように設定されております。フィルム取出レバーを『2』の位置まで上げる度に、フィルムカウンターは1枚としてカウントします。何らかの理由でフィルム取出レバーを『2』の位置に何度かポジションを戻した場合、枚数が過剰にカウントされてしまいます。

2014-01-21 #gear #チュートリアル #instant-camera #tipster #manual #instant-back #belair #instant-photos #belair-x-6-12 # #belair-instant-back shhquiet の記事
翻訳 ciscoswank

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