Petzval 58 Bokeh Control Art Lens: 山本春花
5フィルムカメラで撮影した女性のポートレイトシリーズ「乙女グラフィー」を発信しているフォトグラファーの山本春花さん。ロモグラフィーのWebサイトにはsnap! 鈴木編集長のPetzval 58 Bokeh Control Art Lensの記事でモデルとしても登場していただいています。そんな山本さんにPetzval 58 Bokeh Control Art Lensをお貸しし、ぐるぐるボケに包まれた瑞々しい乙女を撮影していただきました。

Name: 山本春花
Location: 日本
Camera: Canon EOS55
Lens: Petzval 58 Bokeh Control Art Lens
Web: haruka146.jugem.jp
SNS: Instagram, Twitter
―まずはロモグラフィーWebマガジンの読者へ自己紹介をお願いします!
フォトグラファーの山本春花と申します。普段はフィルムカメラでの女性ポートレート撮影を中心に活動しています。また、趣味の写真を楽しむ「snap!」の企画・編集・執筆にも携わっています。よろしくお願いします!
―山本さんが最近写真以外に夢中になっていることは?時間が空いているときはどんなことをして過ごされるのですか?
最近は映画を見ることにハマっています。元々映画に苦手意識があって、生まれてから去年までで5〜6本しか見たことがなかったんですが、今年はかなりの本数を見ています。70〜80年代の映画が好きで「Back to the Future」や「Indiana Jones」にしびれ、「STAR WARS」には特に没頭していますね。古さを感じさせないデザインや心に残る音楽、ウィットに富んだ会話。家もグッズであふれていますし、大袈裟でなく人生を変えた映画です。それ以外はだいたいいつも写真のことを考えています。
―フォトグラファーとして活動するようになった経緯は?もともと四年生大学を卒業されたとお伺いしましたが…?
四年生の女子大を出て、旅行代理店で三年間OLをやっていました。OLをやっていたときにフィルムカメラと出会い、その描写に惹かれてどんどんのめりこんでいきました。勤めているときから会社員は肌に合わない感覚がありましたし、幼稚園の頃からクリエイティブなことが好きだったので、体調を崩したのをきっかけに旅行代理店を退職したんです。
それからは自分の気持ちに正直に生きていこうと思い、独学でフォトグラファーになりました。最初は「snap!」の鈴木編集長のお手伝いから始まり、徐々にお仕事の幅が広がっていき、今ではフリーランスで活動しています。
―山本さんの作品は、フィルムで撮影された作品が目立ちますね。デジタル全盛期の今、山本さんがフィルムで撮る理由は?
まずはフィルムの描写が大好き。それが第一です。デジタルで撮ったものをどんなにフィルム調に加工しても、やっぱり全く別物なんですよね。だから、お金がかかったとしてもその描写を求めてフィルムを選択することがほとんどです。フィルム特有の雰囲気がもたらしているのだと思いますが、撮影したときの一瞬一瞬の儚さが色濃く残るところも好きです。
―女性モデルを被写体としたポートレートシリーズ「乙女グラフィー」についてお伺いします。このシリーズのテーマや山本さんの作品に対する思いを聞かせてください!
「乙女グラフィー」とは、雑誌や広告などで活躍する若い女性をモデルにしたポートレートシリーズです。一緒に本気で遊びながら、素に近い動きのある一瞬を撮れるよう心がけています。2014年4月からブログで連載していて、全てフィルムカメラで撮影しています。
25歳のときにふと鏡を見たときに、今までなかった自分の顔の小じわや背中のたるみを発見して、急に老いに対する恐怖心が芽生え始めたんです。その恐怖の原因を解明するために、過去の自分とも重なる若い女の子に向き合い続けています。
―今回のPetzval 58 Bokeh Control Art Lensのシリーズも素敵な女性が被写体ですが、こちらの写真も「乙女グラフィー」なのでしょうか?
せっかくボケに特徴のあるレンズなので、少し静かで作例っぽい写真を撮ろう!と心に決めて取り組みました。でも、現像してみたら結果的に普段通りのノリになりましたので、「乙女グラフィー」シリーズに仲間入りすることにしました(笑)
今回のモデルはひらくさんです。
―率直に、Petzval 58 Bokeh Control Art Lensを使ってみていかがでしたか?ボケ味は楽しめましたか?
背景と被写体との距離に関係なく周辺が渦巻き始めるので、自分にはぴったりだと思いました。クセのあるレンズはすごく好きなのですが、この距離じゃないとボケの感じがわからないとか、絞ると収差が出ないとか、点光源を入れなきゃ…とか、細かいことが苦手で。目の前の被写体に向かうだけでいっぱいいっぱいですから。でもPetzval 58 Bokeh Control Art Lensは、どのタイミングで覗いてもグルグルしていて、難しいことを考えなくてもすぐにシャッターが切れました。そういうライブ感がすごく楽しかったですね。
―Petzval 58 Bokeh Control Art Lensの、ボケ味以外に感じた魅力を教えてください。
レンズの鏡胴が金ピカで派手なので、モデルさんとの会話の最初のツカミになりました。フレアも特徴的で、強い逆光下で撮影するととてもに幻想的になり、一種の表現になるところは強いと思いました。あと、今回は Lomography Cine400 Tungsten 35mm Film を使用したのですが、ロモのフィルムとも相性抜群な感じがしますね。
―今回撮影した中で、お気に入りの一枚は?
こちらの写真です。

撮影している女の子がこんなに笑顔になってくれるなんて、最高の瞬間ですよね。若い女性だけが持つ一瞬の輝きや儚さのようなものも一緒に捉えられたかなと思っています。これ、撮っている方も楽しすぎてどんなシチュエーションだったか覚えてないんですよね。撮影してから現像するまでの期間がどんなに短くても、撮影のときのことって絶対に忘れてるんですよね。完璧には覚えてないし、思い出せない。いつも現像してそれを思い知ります。そういうのもフィルムならではですよね。
―最後に、何か告知等ございましたらお願いします!
先日個展が終わったばかりなのですが、その展示での写真をまとめたZINEを販売するので、よろしければチェックしてみてください。あと、来年1月にレンズの専門誌「レンズの時間2」が発売されます。情報量の多い、力のこもった雑誌なのでぜひご期待ください!
Special Thanks
Model: hiraku
Petzval 58 Bokeh Control Art Lens

ペッツバールは中心の被写体はくっきりシャープに、ピントのずれた背景部分は渦を巻くボケを楽しめます。
Petzval 58 Bokeh Control Art Lensはそのペッツバールのぐるぐるボケを7段階で調節できる58mmレンズです。
2015-12-16 #people #lomoamigo ciscoswank の記事
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