モノクロフィルム撮影のコツ
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黒白写真は写真の原点であり、最もシンプルな表現方法です。また、その美しさと芸術的価値からプロアマ問わずたくさんのフォトグラファーたちに愛されている撮影方法です。その反面、カラーがある今あえてモノクロで撮る人は少なく、カラーフィルムからフィルム写真を始めた人もモノクロフィルムで撮ることに抵抗を感じる人もいます。
もし数ヶ月に一度モノクロで撮ることがあったとしても、その方向性が定まらないままカラー写真に戻ってしまう人も少なくはありません。
ここではそんなモノクロ写真に挑戦したいけどどうしたらいいか分からないという方のためにいくつか撮影のコツをご紹介します。
継続は力なりの精神で
長い間カラーで撮っていると、モノクロに切り替えるのが難しく感じると思います。それはまるで利き手と逆の手で書いているようで、何かがおかしい感じがします。初心者に戻ったような感覚になって撮り方や何を撮るかも分からなくなってしまうこともしばしばあります。
街で写真を撮っていて色鮮やかな景色に遭遇した時、「なんでカラーフィルム入ってないんだ...」と苛立ちが込み上げてくることもあるでしょう。とりあえず何枚かシャッターを切ってみても、現像した写真を見て「モノクロだとなんか違うなぁ」と思うことも多いと思います。カラーで映えるからと言って、モノクロでも同じように撮れるとは限りません。
ただ、何事も継続しないと上手くはなれません。モノクロに限らずですが、1つ1つの失敗や後悔がより良い写真に繋がるのも事実です。なので撮影中のイライラに負けず継続して頑張ってみてください!
違うフィルムを使ってみる
当たり前のことですが、どのモノクロフィルムも同じという訳ではありません。ロモグラフィーでもそれぞれ違った味や特徴を持つモノクロフィルムを取り揃えています。
なので選ぶフィルムによって
Lady Grey B&W ISO 400 は柔らかいミッドトーンが特徴的なのに対し、Kino B&W シリーズ は力強くダイナミックなコントラストが特徴です。スムーズな柔らかい写りが好きなのか、フィルムらしい粒状感が好きなのかによって選ぶフィルムも変わってきます。まだ自分の好みのフィルムが定まってない方は、一度全部のフィルムを試してみることをおすすめします。
抽象的に撮ってみる
モノクロで撮ると普段気にしない至って普通の物も面白く写せることができます。形、構図、光、影、角度などの全ての要素がカラーでは作り出すことのできない抽象的な写真を生み出すことができます。
写真家のJack Antonoffも「モノクロはカラーが決して真似できない不思議な夢幻の世界を作り出す」と語っています。
フィルターを使ってみる
モノクロフィルムでの撮影について調べると、カラーフィルターを使うべきという写真家のアドバイスをあちこちで見かけます。
他の人が使っているからみなさんも使うべき、ということではありませんが、違う種類のフィルターを試して結果がどう変わるか実験してみる価値はもちろんあります。こうすることで自分が欲しいモノクロ写真の見た目を見つけ出すことができるかもしれません。なぜモノクロ写真にカラーフィルターを使うのが人気なのか、よく分からないという方のために簡単にご説明します。
イエローフィルターは本格的なフォトグラファーの中で最も人気があるフィルターです。イエローフィルターを使うことで全体的にコントラストが増し、特に空と雲のコントラストを高くすることができます。オレンジフィルターやレッドフィルターも同様にコントラストを上げる効果がありますが、イエロー→オレンジ→レッドの順番にコントラストが強くなります。その一方で、グリーンフィルターは人物の肌や唇の感じを落ち着いた調子に整えてくれます。
夜に撮ってみる
モノクロの世界観に慣れない方は景色の色が落ち着く夜に撮影することをおすすめします。 夜になれば視界もモノクロに近くなり、光と影により集中することができます。周りの景色がシンプルに見える夜に練習するとモノクロの感覚が掴みやすいです。
シンプルさを求める
モノクロ写真は写真の中に物を詰め込みすぎるとかえってごちゃごちゃしてしまいます。シャッターを切る前に構図と写真に何を入れるかよく考えてみてください。被写界深度も被写体の存在感を決定する大切な要素です。シンプルな構図で、あまり物を入れすぎに光と影のコントラストを意識するといいモノクロ写真が撮れると思います。
撮る理由を考えてみる
カラー写真なら目の前の風景がきれい、という理由で写真を撮ることも多いかと思います。ただ見える物と写る物が全く違うモノクロ写真ではそんなことありません。なので、モノクロで撮ることで何を撮るか、そしてなぜ撮るかをより考えるきっかけになります。このWHYに対する答えを見つけ出すことでよりストーリー性に富んだ写真が撮れるようになります。
とにかく楽しんで撮る
最後に、ロモグラフィーのゴールデンルールにあるように、楽しんで撮ることを忘れずに。数多くのルールに圧倒されて考えすぎてしまう時は、一度全てを忘れてまずは楽しむことを優先してみましょう!ルールも大切ですが、写真を楽しむも大事なことです。自分のスタイルを見つけてモノクロ写真を楽しんでください!
みなさんの経験からシェアしたい情報や撮影のコツがあればコメントから教えてください!
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