【hodachrome製品レビュー】Lomo'Instant Wide

2016-06-21 3

Lomo’Instant Wide は、インスタントカメラでありながら多重露光(MX)機能や自動露出機構、露出補正、バルブ撮影機能を搭載。アクセサリーとして、シャッターリモコンやスプリッツァー、カラーフィルター、そしてレンズのバリエーションにワイドレンズやクローズアップレンズを備えるなど、ロモグラファーが思わず飛びつきたくなるような 高度な機能を持つ魅力的なインスタントカメラ です。

※このカメラの機能・スペック等詳細については こちら をご覧ください

ということで、これまでにも多くのレビューが紹介されていますが、今回は多重露光を得意とする hodachrome が使うということで、多重露光・長時間露光(バルブ撮影)などのテクニック、そしてクローズアップレンズやリモコン等のアクセサリーを使用した作例を中心にご紹介していきたいと思います(^_^)

※フィルムは全てフジのinstax WIDE(ISO感度800)を使用しています


【多重露光】

Lomo’Instant Wideは、撮影前に本体の「MXボタン」を押すことで撮影後にフィルムを排出させることなく何度でも撮影をすることができます。排出するときは再度MXボタンを押します。

①通常の多重露光(スプリッツァーを使わない場合)

【作例1】
名古屋城と秋の紅葉による二重露光です。木々で暗い部分を確保しそこに紅葉の赤を浮かび上がらせました。夕方近く薄暗い条件でしたがやや露出オーバー気味でした。補正はそれぞれマイナス1。

【作例2】
白い建物・背後は青空というシーンでの上下対称の二重露光です。二回目の撮影はカメラを逆さまに持ち一回目と同じ構図で撮影しています。澄んだ濃い青空に白い建物が浮かび上がり半透明感もほどよく出て、多重撮影の際のセオリー通りともいえる結果でした。補正はそれぞれマイナス1。

②スプリッツァーを使用した多重露光

【作例3】
上記画像の場所で専用スプリッツァーを使用した二重露光です。LC-A+同様に自由に画面をマスクすることが可能で、それぞれ下半分をマスクしています。像が混じり合う部分がないためよりくっきりした分割写真になっています。補正はそれぞれノーマル。

【作例4】
横位置で撮影した作例がこちら。チューリップ園にて二回露光。上の写真とちがいそれぞれ上半分をマスクしています。補正はそれぞれマイナス1。

【作例5】
上半分と下半分とで被写体を変えてみました。ほぼ同じ天気・同じ光の角度の条件のためそれぞれの明るさは揃いました。ただ、同じ明るさの場合でもどちらかの露出が大きくプラス側またはマイナス側に振れるということもたまにありました(次の作例参照)。

【作例6】
同じ被写体で上下対称に二回撮影したものですが、下の露出が大きくオーバーに振れてしまっています。このあたりが自動露出の特徴ともいえるのかも。


【バルブ撮影】

長時間撮影をするためのバルブ撮影を行う際は、撮影モードを「B」にセットします。シャッターボタンを押している間ずっと露光され続けます。

①通常のバルブ撮影

【作例7】
日没後の薄暮の時間帯に都会の幹線道路を撮影。約5秒露光(三脚使用)。街明りやネオンが影響してか予想よりやや露出オーバーに。

【作例8】
上と同じ場所で撮影モードをオートにして撮った場合の作例。露光時間が短く(約0.5秒)全体に暗い。※周囲の明るさによって変わってきます

②バルブによる多重露光

【作例9】
Lomo’Instant Wideならバルブ機能を使っての多重露光も可能です。同じ構図でカメラを上下逆さまにして二回露光しています(三脚使用)。それぞれ約15秒露光。街明り・月明かりのない条件だったため車のライトのみがくっきり浮かび上がりました。二回目の撮影(逆さまに固定しての撮影)がやや手間ですが(次の画像参照)、インスタントカメラとは思えぬユニークな写真の撮影が可能です。

参考画像:カメラを三脚にセットして180度逆さまに固定した様子


【Close-Up Lens使用】

【作例10】
専用のClose-Up Lens(マクロレンズ)を使用することで小さな被写体を大きく写すことができます。ネモフィラの花を撮影してみましたが、直径2~3cmほどの花びらも大きくそして浅い深度で写すことができました。距離設定は最短の0.6m。露出補正はノーマル。

【作例11】
こちらは5~6cmほどの花びらを撮った場合。画面いっぱいに大きく写ります。

参考画像:撮影時のワーキングディスタンスです。レンズ先約5cmの距離での撮影のため、ファインダーをのぞきながらの正確なフレーミングはほぼ不可能(視差が大きすぎるため)。なのでノーファインダーでの撮影が基本となります。

参考画像:写真と実物との大きさ比較です。だいたい同じか少し写真のが小さいくらい。


【Wide Angle Lens使用】

【作例12】
専用のWide Angle Lens(広角レンズ)を使用することでワイドな写真の撮影が可能です。上の見本と同じネモフィラの花畑を撮ってみました。印象としては豪快なワイド感というよりは自然な広角といったところです。

参考画像:上の場所でiPhoneで撮った画像。画角29mm相当のiPhone (6シリーズ)の画角よりややワイド(広角)のようです。


【シャッターリモコン使用】

①シングルショット

【作例13】
専用のレンズキャップ型シャッターリモコンを使うと撮影者も含めたセルフショットも可能。ということで自撮りしてみました。リモコンの反応する距離がなかなかつかめずけっこう近く(2~3m)から撮ってやっと反応しました。(注:撮影時の気温が氷点下だったことの影響も考慮の必要あり)

②多重露光

【作例14】
上と同じ場所で、人物を入れたものと入れないものとを二回撮って人物を半透明にする「ゴーストショット」にトライしてみました。三脚使用。画中の幽霊は私です。スケスケ感はやや薄いですが多重機能とリモコン機能を組み合わせることでこんな撮り方も可能です。

※「ゴーストショット(GS)」については こちらの記事 をご参照ください


【感想】

描写については、インスタントとは思えないシャープさとハイコントラストにまず驚きます。もちろんインスタントカメラらしいゆるさ(ソフトなトーン)はしっかりキープしておりアナログの味わいはばっちり。フィルムがワイドフィルムのため存在感のある大きな写真なのも魅力です。機能については文句なしの豊富さで、ロモグラファーが望む機能はほぼ網羅しているといってよいです。操作性も視覚的に楽な構造で誰でもすんなり使いこなせそうです。自動露出なので明るさ暗さをあまり気にせず気楽に撮ることができます。

気になる点としては、自動露出の機構がこれまでの知識経験があまり通用せずやや慣れるまで時間がかかるかなという点(ex.明るいor暗い被写体といっても自動で適切な露光が得られるとは限らない)。同じ被写体でもばらつきのある結果になることもあり。ただ、多重露光等のテクニックにこだわらない限りはあまり気にしなくてもよいでしょう。ばらつきのある露出はある意味LC-A+使っているような感覚で「らしい」といえばらしいのかも。

※数本のテスト撮影での結果のため個体差等はあるかもしれません、ご了承ください

ご興味を持った方はぜひこの懐かしくて新しい Lomo’Instant Wide を手にしてみてください!


Author: hodachrome山本穂高
岐阜県出身のカメラマン。2007年にロモグラフィーの代表格であるLomo LC-Aと出逢い、その魅力の虜となる。世界のロモグラファー・フォトグラファー達と研鑽を重ねながら、国内外を問わず写真展への参加、写真集・グッズ販売、写真講座・ワークショップ等、幅広く活動する日々を送る。

2016-06-21 #gear hodachrome の記事

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3 Comment

  1. lorrainehealy
    lorrainehealy ·

    The images are absolutely gorgeous!

  2. hodachrome
    hodachrome ·

    @lorrainehealy Thanks!!

  3. lorrainehealy
    lorrainehealy ·

    @hodachrome, I love your work and I wish I could read Japanese so I could really take advantage of your generous sharing of your tecniques. Still, delighted to be able to appreciate your images.

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