ちょっとブラして多重撮影(ちょいブラ)のススメ

多重露光の数あるテクニックの中でも気軽に楽しくできるテクニック、それが、ちょっとブラして撮る(略してちょいブラ)です。いつでもどこでもかんたんに不思議な写真が撮れちゃいます。被写体は花でも人でもなんでもOK♪

この写真は、コスモスの花を二回露光した多重写真です。三脚は使わず、手持ち撮影で二回続けて撮っています。
花が透けたようになり、それぞれの花びらが部分的に重なり合って不思議で幻想的な雰囲気を醸し出しています。
これはとてもかんたんなテクニックなのですが、ちょっとだけコツがあります。
それではこういう多重写真を撮るためのいくつかのTipsを教えますね~ (^_^)

【必要なもの】
1. カメラ( LC-A+HolgaDiana 等、多重露光の容易なカメラがベター)
2. フィルム(基本的になんでもOK、1600など高感度すぎるものは向きません)
3. スプリッツァー(応用編)

1. シングルショットとダブルの比較
まずは、シングルショットとダブルショットを比較してみます。
上の見本写真の例では、コスモスの花の形がとても美しく、シングルショットでも十分素敵な写真になる被写体でした。そこで私はシングルショットとちょいブラ多重と両方撮ってみました。
どうでしょうか?シングルのほうも私は好きなのですが、ちょいブラのほうはどことなく幻想的な雰囲気に包まれていると思いませんか?多重露光によるちょっとしたエッセンスが加わることで、写真に普通とはちょっとちがった輝きを与えてくれています。
こういう写真はとても簡単に撮ることができます。次にその方法をお教えします。

シングルとダブルの比較

2. 撮り方
※カメラはLC-A+にて、フィルムはISO100のスライドフィルムを使用した場合で説明します。
まず一枚目を撮ります。感度設定はISO200にします。
被写体はなんでもよいのですが、主題を一つに絞って、背景をすっきりさせる(背景を空にする等)ほうがよいと思います。撮るときに構図をしっかりと覚えておいてください。
シャッターを切ったらMXスイッチをスライドさせます。そして二回目のショットを撮ります。感度設定はやはりISO200にします。
一回目の構図と同じになるようにフレーミングします。手持ち撮影なので、もちろん一回目とまったく同じアングルにはなりません。
その微妙なずれがこのちょいブラ多重のポイントなのです。主題の「少しだけ」のずれが、一つのフレーム内で互いに混じり合って不思議な透明感を生みだすのです。背景部分は混じり合っても見た目に特に変化は生じません。主題だけに透明感をもたらしてくれます。感度設定を一段上げた(すなわち露出を一段分抑えた)ことも、この重なりのためには効果的です。
ただし、一回目の構図とあまりにずれすぎないように気をつけてください。ずれすぎる下の見本のように悲しい結果になります(;´д`)
※使用するフィルムの感度がISO200の場合、ISO400を二回、フィルム感度がISO400の場合はISO800を二回、を基本にしてください。

ズレすぎた写真

3. ファインダーを覗いたままMXスイッチ!
これは、二つのイメージがずれすぎないようにするためのTipです。
一回目のショットを撮ったあと、「ファインダーを覗いたまま」MXスイッチをスライドさせてそのまま二回目のシャッターを切ります。
そうすることで構図があまりずれることなく二回目のショットが撮れます。
右手はカメラを持っていますので、左手の指(爪がベター)を前もってMXスイッチに触れたままにしておいて一回目のショットの後にすかさずひねります。慣れないとちょっと難しいけど…。

ファインダーを覗いたままMXをスイッチ

4. 応用編
このちょいブラと他のテクニックを組み合わせてよりステップアップした多重写真を撮ってみましょう。
まずはスプリッツァー編です。
上下(または左右)に二回ずつちょいブラをして、計四回露光をします。すると不思議ワールドもさらに倍となります(^O^)

ちょいブラ+スプリッツァー

次に、「花と重ねる」編。
ちょいブラ+花を組み合わせてより幻想的な世界を作り上げてみましょう。( 花と重ねるテクニックは前回の私のTipsterを参照してください
非現実的かつユニークな作品になることまちがいなしです。

ちょいブラ+花と重ねる

さらに高等(?)テクニック、フィルムスープ編です。
ちょいブラ+フィルムスープ加工をして、より現実からはるか彼方へ遠ざかっていくというマニアックなテクニックです。
(フィルムスープに関してはいずれ細かくご紹介します)

ちょいブラ+フィルムスープ

わかりましたか~?
HolgaやDiana、Sprocket Rocketなら二回続けて押すだけなのでもっとかんたんにできちゃいますね。
いつでもどこでも不思議な写真が撮れちゃいますのでぜひやってみましょう。
あなたなりのアイデアで面白い「ちょいブラワールド」を作ってみよう!
Enjoy your ちょいブラ life!

hodachromeさんのテクニックはこちらの記事からもご覧いただけます:


Author: hodachrome山本穂高
岐阜県出身のカメラマン。2007年にトイカメラの代表格であるLomo LC-Aと出逢い、その魅力の虜となる。世界のロモグラファー・フォトグラファー達と研鑽を重ねながら、国内外を問わず写真展への参加、写真集・グッズ販売、写真講座・ワークショップ等、幅広く活動する日々を送る。

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